AI利活用AI利活用の原則及び指針★☆☆

生成AIを組み込んだサービスの提供を始めるにあたり、AIの開発、提供、利用という 立場ごとに配慮すべき事項を確認したい。総務省と経済産業省が策定し、 事業者の自主的な取組を促している文書はどれか。

正解:

  1. 人工知能基本計画

    誤り。これは政府がAI政策の方向性をまとめた計画で、法律に基づいて策定され、 情勢に応じて改定されます。国が何をするかを示す文書であり、 個々の事業者が現場で何をすべきかを整理したものではありません。

  2. AI事業者ガイドライン

    正解。総務省と経済産業省が策定している事業者向けの指針で、AIの開発者、 提供者、利用者という立場ごとに求められる取組を整理しています。 法律ではなく自主的な取組を促す文書で、技術の変化に合わせて改定されています。

  3. デジタルガバナンス・コード

    誤り。これは経済産業省が示す、DXを進める企業の経営者向けの指針です。 AIに限らずデジタル技術の活用と経営の在り方全般を扱っており、 AIの開発から利用までの役割分担を論じたものではありません。

  4. 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律

    誤り。これは国会で成立した法律そのもので、AIの研究開発と活用の推進を 目的としています。ガイドラインは省庁が定める文書であり、 国会の議決を経た法律とは成り立ちも拘束力も異なります。

理念、指針、法律の三層

AIをめぐる公的な文書は、大きく三つの層に分かれています。 一番上が理念、真ん中が実務の指針、一番下が法律です。 このうち「事業者が明日から何をすればよいか」を書いているのが、 総務省と経済産業省によるAI事業者ガイドラインです。

立場ごとに書き分けられている

このガイドラインの特徴は、AIに関わる事業者を役割で分けている点にあります。

  • AIを作る側(開発者)が、学習データや性能の面で配慮すべきこと
  • AIを組み込んで提供する側(提供者)が、利用時の安全策として設けること
  • AIを業務で使う側(利用者)が、出力の確認や情報の扱いで注意すること

同じ企業でも、自社サービスにAIを組み込んで顧客に提供するなら提供者、 市販のAIを社内業務で使うなら利用者にあたります。 法律ではないため罰則はありませんが、社会からの信頼を得るための実務上の目安として 広く参照されています。AIエージェントのような新しい使い方が広がるたびに 内容が見直されており、常に最新版を確認する前提の文書です。

名前が似ている文書を並べる

文書 誰が作り、何を書いているか
AI事業者ガイドライン 総務省・経済産業省。事業者が立場ごとに取り組む事項
人間中心のAI社会原則 政府。AIを活用する社会が目指すべき理念
人工知能基本計画 政府。法律に基づく国の政策の計画
人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律 国会で成立した法律

「計画」「ガイドライン」「法律」は名前が似ていて取り違えやすいところです。 誰が作った文書で、誰に向けて書かれているかで見分けてください。

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