問題 5★★☆

経理部門で、届いた請求書の内容確認から社内システムへの登録、金額が合わない場合の 取引先への問合せまでを、作業手順をあらかじめ細かく指定しなくても、 目標に沿ってAIが自ら段取りを決めて進める仕組みを導入したい。この仕組みはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. アAIエージェント

    正解。目標を与えると、必要な作業を自分で洗い出して順に実行し、 結果を確かめて次の行動を決めるところまで担います。 人が一つずつ指示を出す使い方との違いは、この自律性にあります。

  2. イRPA(ロボティックプロセスオートメーション)

    誤り。これは人があらかじめ決めた手順どおりに、パソコン上の定型作業を 自動で繰り返す仕組みです。決めた手順は速く正確にこなしますが、 想定外の状況に出会うと止まります。段取りを自分で決める点が違います。

  3. ウチャットボット

    誤り。これは質問に対してその場で回答を返す一問一答の仕組みです。 問合せの文面を作らせることはできますが、実際に送ったり登録したりする 作業は人が行います。答えるだけか、実行まで進むかが違います。

  4. エガードレール

    誤り。これはAIが逸脱した動きをしないように、あらかじめ設ける制約の ことです。AIエージェントを安全に使うために欠かせない仕掛けですが、 仕組みそのものの呼び名ではなく、はめておく枠のほうを指します。

理解を深めるために

「やっておいて」で通じる相手

従来の生成AIは、こちらが一言聞くと一言返す相手でした。 文面を考えてもらっても、送信するのも、システムに入力するのも人の仕事です。

AIエージェントは、目標を伝えると、そこに至るまでの段取りを自分で立てます。 請求書の例なら、金額を読み取る、発注データと突き合わせる、 一致すれば登録する、合わなければ問合せ文を作って送る、 という流れを状況に応じて選びながら進みます。 新人に「この件、進めておいて」と頼むときの感覚に近い使い方です。

自律性と人間の関与

任せる範囲が広いほど手間は減りますが、間違えたときの影響も大きくなります。 そこで、どこまでを自動で進めさせ、どこから人の承認を挟むかを設計します。

  • 金額が一定額を超える支払は、必ず担当者の承認を経てから実行する
  • 社外へ送るメールは下書きまでにとどめ、送信は人が押す
  • 参照してよいシステムと、書き込んでよい範囲を限定しておく

こうした制約がガードレールです。安全性への配慮、倫理的配慮、法令順守の 観点で枠をはめておき、その中で自由に動いてもらう、という考え方です。

似た仕組みとの違い

仕組み どこまでやるか
AIエージェント 目標から段取りを自分で決め、実行と確認まで進む
RPA 人が決めた手順どおりに定型作業を繰り返す
チャットボット 質問に回答を返す。実行は人が行う
ガードレール 仕組みではなく、逸脱を防ぐために設ける制約

「手順を誰が決めるか」が最大の分かれ目です。人が決めるならRPA、 AIが決めるならAIエージェントと考えると整理できます。

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