AI利活用識別AI利活用★★☆

運送会社が、配送車が回る順序を強化学習によって改善するAIを導入する。 このAIに学習させる進め方として最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 回る順序を実際に試させ、所要時間が短いほど高い評価を返して繰り返させる。

    正解。強化学習は、選んだ行動の結果に良し悪しの評価を返し、評価が高く なる選び方を試行の繰り返しの中から学ばせる方法です。何を良しとするかの 基準を人が決める点が、この使い方の要になります。

  2. 過去の配送記録に日ごとの最適な順序という正解を付け、その規則を学ばせる。

    誤り。これは教師あり学習の進め方です。正解を付けたデータから規則を学び ますが、そもそも最適な順序が分かっていればAIに探させる必要がありません。 正解を示せない問題を扱えるのが強化学習の利点です。

  3. 正解を与えずに、配送先を場所の近いものどうしのまとまりに分けさせる。

    誤り。これは教師なし学習によるグルーピングです。地区ごとに担当を割り振る 下ごしらえには使えますが、まとまりの中をどの順序で回るとよいかまでは 決められません。分けることと、良い手順を見つけることは別です。

  4. 回る順序を説明する文章を、指示文を工夫して生成AIに作らせる。

    誤り。これは生成AIの使い方で、指示に沿った文章を新しく作るものです。 ドライバー向けの手順書を作る場面では役立ちますが、実際に走った結果を もとに順序そのものを良くしていく仕組みではありません。

正解は教えず、点数だけを返す

自転車の乗り方は、教科書を読んでも身に付きません。こいでみて、ふらついて、 転ばずに進めた感覚を頼りに少しずつうまくなります。強化学習はこれに近く、 やってみた結果に対して良し悪しの評価を返し、評価が高くなる選び方を AI自身に探させます。

配送の例なら、AIが回る順序を一つ決めて走らせ(あるいは机上で走らせたことにして)、 所要時間が短ければ高い評価、長ければ低い評価を返します。これを何万回と 繰り返すうちに、渋滞しやすい時間帯を避ける、近い届け先をまとめて回る、 といった選び方が身に付いていきます。

人が決めるのは評価の基準

順序そのものを人が教えるわけではありません。代わりに「何を良しとするか」を 決めるのが人の仕事です。所要時間だけを評価にすると、無理な走行を選ぶ 学習結果になることもあるため、燃料や時間指定の守り具合も評価に含めるなど、 基準の置き方が成果を左右します。

学習の型 AIに与えるもの 向いている場面
教師あり学習 正解付きの過去データ 売上予測、成約予測、離反予測
教師なし学習 正解のないデータ 顧客セグメンテーション、店舗クラスタリング
強化学習 行動の結果に返す評価 配車ルートの最適化など、良い手順を探す場面

「正解を示せないが、良し悪しは測れる」という業務が強化学習の出番です。 この見分け方で問題文を読むと、三つの型を取り違えずに済みます。

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