システムの種類・構成システム構成要素★★★

受注データを保存するサーバで、ハードディスクが1台故障してもデータを失わず、 そのまま業務を続けられるようにしたい。採用する仕組みとして最も適切なものはどれか。

正解:

  1. データを複数台のディスクに分けて書き込み、読み書きを並行させて速度を上げる。

    誤り。これはストライピングです。速度は上がりますが、分割された一部を 失うとデータ全体が使えなくなり、故障にはかえって弱くなります。

  2. 決まった時期ごとに別の媒体へ写しを取り、必要になったらその時点に戻す。

    誤り。これはバックアップです。復旧はできますが、写しを取った後の更新は 失われ、戻す作業の間は業務を止めることになります。

  3. 同じ内容を複数台のディスクに同時に書き込み、片方が壊れても残りで動かす。

    正解。ミラーリングは同じデータを二重に持つ方式です。1台が故障しても もう1台がそのまま同じ内容を持っているため、業務を止めずに済みます。

  4. ディスクの内容を暗号化して、持ち出されても中身を読み取れないようにする。

    誤り。これは情報漏えいへの対策です。守っている対象が機密性であり、 装置が壊れたときにデータが残るかどうかには効きません。

RAIDは「複数台のディスクを1台に見せる」技術

RAIDは複数のハードディスクをまとめて1台のように扱う仕組みです。 まとめ方には目的の違う2つの代表格があり、名前が似ているので取り違えやすい ところです。

方式 書き方 狙い 1台壊れたら
ストライピング データを分けて並行に書く 速度 全体が使えなくなる
ミラーリング 同じ内容を両方に書く 信頼性 残った側で動く

ストライピングは信頼性を「下げる」

3台に分けて書けば書き込みは速くなりますが、そのうち1台でも欠けると 残りの断片だけでは元のデータに戻せません。台数が増えるほど、どれか1台が 壊れる確率も上がります。速くなる代わりに壊れやすくなるのがストライピングで、 信頼性設計の文脈では正解にならない点が要注意です。

ミラーリングとバックアップの違い

どちらも「写しを持つ」点は同じですが、性格が違います。

  • ミラーリングは書き込みと同時に同じ内容を作る。だから故障の瞬間も止まらない。 ただし誤って消したデータは両方から同時に消える
  • バックアップは別の時点の写しを残す。誤削除やウイルス被害からは戻せるが、 最後に取った時点までしか戻らない

止めずに動かし続けたいならミラーリング、過去の状態に戻したいならバックアップ。 両方を組み合わせて備えるのが実務での形です。

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