受注データを保存するサーバで、ハードディスクが1台故障してもデータを失わず、 そのまま業務を続けられるようにしたい。採用する仕組みとして最も適切なものはどれか。
正解:ウ
アデータを複数台のディスクに分けて書き込み、読み書きを並行させて速度を上げる。
誤り。これはストライピングです。速度は上がりますが、分割された一部を 失うとデータ全体が使えなくなり、故障にはかえって弱くなります。
イ決まった時期ごとに別の媒体へ写しを取り、必要になったらその時点に戻す。
誤り。これはバックアップです。復旧はできますが、写しを取った後の更新は 失われ、戻す作業の間は業務を止めることになります。
ウ同じ内容を複数台のディスクに同時に書き込み、片方が壊れても残りで動かす。
正解。ミラーリングは同じデータを二重に持つ方式です。1台が故障しても もう1台がそのまま同じ内容を持っているため、業務を止めずに済みます。
エディスクの内容を暗号化して、持ち出されても中身を読み取れないようにする。
誤り。これは情報漏えいへの対策です。守っている対象が機密性であり、 装置が壊れたときにデータが残るかどうかには効きません。
RAIDは「複数台のディスクを1台に見せる」技術
RAIDは複数のハードディスクをまとめて1台のように扱う仕組みです。 まとめ方には目的の違う2つの代表格があり、名前が似ているので取り違えやすい ところです。
| 方式 | 書き方 | 狙い | 1台壊れたら |
|---|---|---|---|
| ストライピング | データを分けて並行に書く | 速度 | 全体が使えなくなる |
| ミラーリング | 同じ内容を両方に書く | 信頼性 | 残った側で動く |
ストライピングは信頼性を「下げる」
3台に分けて書けば書き込みは速くなりますが、そのうち1台でも欠けると 残りの断片だけでは元のデータに戻せません。台数が増えるほど、どれか1台が 壊れる確率も上がります。速くなる代わりに壊れやすくなるのがストライピングで、 信頼性設計の文脈では正解にならない点が要注意です。
ミラーリングとバックアップの違い
どちらも「写しを持つ」点は同じですが、性格が違います。
- ミラーリングは書き込みと同時に同じ内容を作る。だから故障の瞬間も止まらない。 ただし誤って消したデータは両方から同時に消える
- バックアップは別の時点の写しを残す。誤削除やウイルス被害からは戻せるが、 最後に取った時点までしか戻らない
止めずに動かし続けたいならミラーリング、過去の状態に戻したいならバックアップ。 両方を組み合わせて備えるのが実務での形です。