社内の業務マニュアルは生成AIが学習していないため、手順を質問してももっともらしい 誤答が返ってくる。マニュアルを検索させ、その記述を根拠として回答させたい。 この使い方はどれか。
正解:エ
アプロンプトエンジニアリング
誤り。これは指示文の書き方を工夫して、出力の内容や形式を思いどおりに 近づける手法です。指示をどれだけ丁寧にしても、AIが知らない社内マニュアルの 中身までは出てきません。工夫するのが入力か、参照先かが違います。
イランダム性の制御
誤り。これは出力のばらつきの大きさを調整する操作です。値を下げれば 毎回似た回答になり、上げれば表現が多様になります。回答の安定度は 変わりますが、参照できる知識が増えるわけではありません。
ウマルチモーダルAI
誤り。これは文章に加えて画像や音声など複数の種類のデータを扱えるAIです。 マニュアルの写真を読み取らせる場面では役立ちますが、 扱えるデータの種類の話であって、外部の知識を参照する仕組みではありません。
エRAGによる知識連携
正解。質問に関係する社内文書をまず検索し、その内容を材料として渡してから 回答を作らせる使い方です。モデルを作り直さなくても、自社だけが持つ知識を 回答に反映でき、根拠となった文書を示せる点も利点です。
手ぶらで答えさせるか、資料を渡してから答えさせるか
生成AIは、学習していないことを聞かれても「知りません」とは言わず、 それらしい文章を作ってしまいます。社内の規程や商品マニュアルのように 外に出ていない情報は、まさに学習していない代表格です。
そこで、質問が来たらまず社内文書を検索し、見つかった記述を一緒に渡してから 回答させます。これがRAGによる知識連携です。 試験に例えるなら、暗記だけで答えさせるのをやめて、 参考書の該当ページを開いた状態で答えさせるようなものです。
業務で使うときの利点
- モデルそのものを作り直さなくてよいので、導入の負担が小さい
- 文書を差し替えれば回答も新しくなり、規程の改定に追随できる
- どの文書を根拠にしたかを示せるので、回答の裏取りがしやすい
ただし、元の文書が古かったり内容が誤っていたりすれば、 その誤りがそのまま回答に出ます。整えるべきは文書の側だという点は変わりません。
生成AIの使い方を並べる
| 使い方 | 何を変えるか |
|---|---|
| RAGによる知識連携 | 外部の文書を検索して参照させ、答えられる範囲を広げる |
| プロンプトエンジニアリング | 入力する指示文を工夫し、出力の内容や形式を整える |
| ランダム性の制御 | 出力のばらつきの大きさを調整する |
| マルチモーダルAI | 文章に加え、画像や音声など扱えるデータの種類を広げる |
「社内にしかない情報を答えさせたい」という場面が出てきたらRAGです。 入力を工夫する話なのか、参照先を足す話なのかで見分けられます。