問題 10★★☆

社内報の担当者が、ある部署から届いたA4三枚の活動報告書をもとに、社内報へ載せる 200字程度の紹介文を作りたい。生成AIを使う進め方として、最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア報告書の本文を渡し、字数を指定して要点をまとめさせ、担当者が原文と照らして確かめる。

    正解。手元にある文章を材料として渡し、その範囲で短く整え直させる使い方です。 元の文書があるので出来上がりを原文と照らせます。落としてはいけない 内容が残っているかを確かめるのは、渡した側である担当者の仕事です。

  2. イ報告書の題名と部署名だけを渡し、活動の中身は推測で補わせた紹介文を作らせる。

    誤り。材料となる本文を渡していないため、実際には行われていない活動が もっともらしく書かれてしまいます。同じ「文章を作らせる」でも、 手元の文章を短くするのか、無いものを作り出させるのかは別の話です。

  3. ウ報告書の本文を渡し、書かれていない他社の取組も加えて紹介文を膨らませる。

    誤り。要約は情報を削って短くする作業ですが、これは情報を足す指示です。 足された部分は報告書に根拠がなく、正しいかどうかを別に確かめる手間が 生じます。短くしたいという目的からも離れます。

  4. エ報告書の本文から出現回数の多い語句を順に抜き出し、並べたものを紹介文とする。

    誤り。よく出てくる語を集めても、何をしてどうなったかという筋道は 伝わりません。これは語句の集計であり、文章として読める形に 整え直す作業とは目的が異なります。

理解を深めるために

材料を渡してから頼む

生成AIの使い方は、大きく「ゼロから作らせる」ものと「手元の文章を材料にする」ものに 分かれます。文章の添削・要約は後者です。長い議事録を要点にする、 社外へ出す案内文の言い回しを整える、といった場面がこれにあたります。

材料を渡す使い方には、実務上の利点があります。出来上がりを原文と 突き合わせられるので、内容が合っているかを担当者が判断できるのです。 逆に言えば、材料を渡さずに「それらしい文章」を作らせた場合、 何を根拠に書かれたのかを確かめる手立てがありません。

任せきりにはしない

要約は、どれを残してどれを削るかの判断を含みます。生成AIは読みやすさを 優先して、担当者にとって外せない一文を落とすことがあります。

  • 決定事項、金額、期日といった落ちてはいけない情報を先に伝えておく
  • 字数や箇条書きの数を指定し、社内報の枠に収まる形で出させる
  • 出来上がりは必ず原文と照らし、削られた部分を担当者が確かめる

進め方を並べる

進め方 何が起きるか
本文を渡して要点をまとめさせる 元の文章の範囲で短くなる(添削・要約)
題名だけ渡して推測させる 元の文書にない内容が作られる
本文に外部の情報を足させる 短くならず、足した部分の裏取りが要る
頻出語を並べる 語句の一覧であり、筋道は伝わらない

「何を入力したか」を見ると見分けられます。元の文章そのものを渡していれば 添削・要約、渡していなければ別の使い方だと考えてください。

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