ビジネス関連法規知的財産権★★☆

自社が考え出した、通信販売の受注と倉庫の在庫引当てを連動させる新しい仕組みを、 コンピュータシステムとして実現した。この仕組み自体を技術的な発明として保護する ことを目的とする法律はどれか。

正解:

  1. 意匠法

    誤り。物品の形状や模様、色彩といったデザインを保護する法律です。同じ仕組みを 使う画面の見た目が対象になることはありますが、受注と在庫を連動させる処理の 内容そのものはデザインではないため、守れません。

  2. 実用新案法

    誤り。物品の形状、構造またはその組合せに関する考案を、審査を経ずに登録して 保護する法律です。身の回りの道具の小さな工夫が典型で、物品の形を伴わない 業務処理の仕組みは対象になりません。

  3. 商標法

    誤り。商品に付けるトレードマークやサービスに付けるサービスマークなど、自社の 商品・サービスを他社と区別する目印を保護する法律です。目印を守るもので、 仕組みの中身までは保護しません。

  4. 特許法

    正解。自然法則を利用した技術的思想の創作である発明を保護します。事業の仕組みを 情報通信技術によって実現したものは、ビジネスモデル特許として特許法で保護され うる代表例です。

産業財産権は「何を守るか」で分かれる

特許法・実用新案法・意匠法・商標法をまとめて産業財産権関連法規と呼びます。四つとも 特許庁に出願して登録することで権利が発生する点は共通で、違いは保護する対象です。 アイデアの中身なのか、物の形なのか、見た目なのか、目印なのかで振り分けられます。

ビジネスモデル特許

「事業のやり方」そのものは自然法則を利用していないため、それだけでは発明になりません。 しかし、その事業の仕組みを情報通信技術を使ったシステムとして具体的に実現すると、 全体として技術的な創作と評価され、特許の対象になり得ます。これがビジネスモデル特許です。 本問のように、受注処理と在庫引当てを連動させる仕組みをシステム化した例が当てはまります。

混同しやすいものとの違い

法律 保護する対象
特許法 発明(自然法則を利用した高度な技術的創作)
実用新案法 考案(物品の形状・構造・組合せに関する小発明)
意匠法 物品などのデザイン(形状・模様・色彩)
商標法 商品・サービスの目印(トレードマーク、サービスマーク)

なお、著作権が創作した時点で自動的に発生するのに対し、産業財産権は出願と登録が 必要です。「登録が要るかどうか」も、著作権法と区別するときの手がかりになります。

次の問題へ