脱炭素と経済成長の両立を図るため、政府がGX経済移行債を発行して先行投資を 支援することや、成長志向型カーボンプライシングを導入することなどを定めた 法律はどれか。
正解:エ
アリサイクル法
誤り。使用済みの製品や容器包装などを分別回収し、再資源化するための仕組みを 定めた一群の法律を指す呼び方です。資源を循環させることが目的であり、 エネルギーや産業構造の脱炭素への転換を扱うものではありません。
イ環境基本法
誤り。これは環境の保全に関する基本理念と、国・地方公共団体・事業者・国民の 責務を定めた法律です。日本の環境政策の土台にあたりますが、移行債の発行や 炭素への課金といった具体的な資金と負担の仕組みまでは定めていません。
ウ省エネ法
誤り。これは工場、輸送、建築物などにおけるエネルギー使用の合理化を事業者に 求める法律です。使う量を減らすことに主眼があり、脱炭素へ移行するための 投資支援や炭素の価格付けを行う枠組みではありません。
エGX推進法
正解。脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律の略称です。 GX経済移行債による先行投資支援と成長志向型カーボンプライシングを柱とします。
減らす努力を、お金の流れで後押しする
脱炭素は、設備の入れ替えや新しい技術の開発に大きな先行投資が要ります。 やる気だけでは進まないため、国が先に資金を呼び込み、あわせて二酸化炭素を出すことに 費用がかかる仕組みを作って、投資が報われるようにする。この道筋を法律にしたものが GX推進法(脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律)です。
GX推進法の二本柱
- GX経済移行債:国が債券を発行して資金を調達し、脱炭素に向けた企業の先行投資を 支援する
- 成長志向型カーボンプライシング:化石燃料の輸入事業者などへの賦課金や、 発電事業者への排出枠の有償割当てにより、排出に価格を付ける
GXは Green Transformation の略で、脱炭素の取組みを経済成長の機会として捉える 考え方を指します。
混同しやすいものとの違い
| 法律 | 何を対象にしているか |
|---|---|
| GX推進法 | 脱炭素への移行を促す投資支援と炭素への価格付け |
| リサイクル法 | 使用済み製品や容器包装の分別回収と再資源化 |
| 環境基本法 | 環境保全の基本理念と各主体の責務 |
| 省エネ法 | 事業者によるエネルギー使用の合理化 |
問題文に「脱炭素」「移行債」「カーボンプライシング」とあればGX推進法、 「分別回収」「再資源化」とあればリサイクル法、と切り分けられます。