D社は「ブランドの約束を最初に信じるのは社員である」という考えから、 自社のブランドが目指すものを学ぶ研修を全社員に行い、 それを体現した行動を表彰する制度を設けた。この取組を表す言葉はどれか。
正解:ウ
アアウターブランディング
誤り。広告やロゴ、店舗の体験などを通じて、顧客や社会にブランドの価値を 伝える社外向けの活動です。設問と対になる考え方ですが、 向けている先が社外である点が異なります。
イブランドアイデンティティ
誤り。自社のブランドをどう見られたいかを定めた、ブランドの旗印そのものです。 浸透させる中身にあたるもので、設問が問うているのは それを社内に広げるための取組のほうです。
ウインナーブランディング
正解。自社のブランドが何を大切にしているのかを社員に浸透させ、 日々の仕事で体現してもらうための社内向けの活動です。 研修や表彰制度は、その代表的な進め方です。
エマルチブランド戦略
誤り。同じ企業が同じ市場に複数のブランドを並べ、それぞれ違う客層を 押さえにいく戦略です。ブランドをいくつ持つかという話であり、 一つのブランドを社内にどう浸透させるかとは別の論点です。
広告で言っていることと、店員の態度が食い違うとき
「お客様一人ひとりに寄り添います」と広告で掲げている店で、 店員が面倒そうに応対したら、その言葉は一瞬で信用を失います。 ブランドは広告だけで作られるのではなく、社員の日々の行動を通じて客に伝わります。 だから、まず社内にブランドの考え方を浸透させる必要があります。 これがインナーブランディングです。
内と外は両輪で回す
| 向ける先 | 呼び方 | 主な手段 |
|---|---|---|
| 社員・社内 | インナーブランディング | 理念の研修、社内報、行動の表彰 |
| 顧客・社会 | アウターブランディング | 広告、ロゴやデザイン、店舗での体験 |
外に発信した約束を社員が知らなければ、現場で守られません。 逆に社内で共有できていても外に伝えなければ、客には届きません。 どちらか一方では、ブランドは一貫したものになりません。
混同しやすい用語
- ブランドアイデンティティ:自社がブランドをどう見られたいかを定めた中身。 インナー/アウターは、それを内と外のどちらに広げるかという活動の区分
- ブランドパーパス:そのブランドが何のために存在するのかという存在意義。 近年はこれを掲げ、社内に浸透させる形のインナーブランディングが増えています
- マルチブランド戦略:同じ市場に複数のブランドを並立させ、客層を分けて押さえる戦略
試験では「社員向けの研修」「理念の共有」とあればインナー、 「広告」「顧客への訴求」とあればアウターと判断できます。