問題 10★★☆

多数の仮想サーバを1台の機器に集約するデータセンタの仮想化基盤では、 ハイパーバイザー型の仮想化が広く使われている。その理由として 最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア今動いているOSの上にアプリケーションとして追加でき、既存の環境を残せるから。

    誤り。これはホスト型の利点です。手軽に始められるので手元での検証には 向きますが、ホストOSを経由する分だけ性能では劣り、多数の仮想サーバを 詰め込む用途には向きません。

  2. イホストのOSを共有するので、ホストとは種類の違うOSも動かせるから。

    誤り。OSを共有するのはコンテナ型で、共有している以上、ホストと系統の 違うOSは動かせません。「共有するから何でも動く」は逆で、共有するからこそ OSの種類が縛られます。

  3. ウ仮想サーバごとに専用の物理サーバを割り当てるので、性能が安定するから。

    誤り。1台ごとに物理サーバを用意するなら、そもそも集約になっていません。 仮想化は1台の機器を複数の仮想サーバで分け合う技術で、資源は融通し合う 前提です。

  4. エハードウェア上で直接動作し、ホストOSを経由しない分だけ無駄が少ないから。

    正解。ハイパーバイザー型はハードウェアの直上に置かれ、間にホストOSが ありません。余分な層がない分だけ資源を仮想サーバへ回せるので、 1台に多く集約する用途に向きます。

理解を深めるために

間に一枚、板が挟まっているかどうか

ホスト型は、すでに動いているOSの上に仮想化ソフトを載せます。 仮想サーバからの命令はホストOSを通ってからハードウェアに届くので、 どうしても取り次ぎの手間がかかります。

ハイパーバイザー型は、その取り次ぎ役を外した形です。 ハードウェアの直上に仮想化のしくみを置き、ハードウェアの割り当てを 自分で行います。間の一枚がない分だけ、メモリもCPUも仮想サーバへ 多く回せます。

だからサーバ用途で選ばれる

  • 資源の無駄が少ない … ホストOSの分のメモリや処理を使わずに済む
  • 集約度を上げやすい … 同じ機器でより多くの仮想サーバを動かせる
  • 専用機として仕立てる前提 … その機器は仮想化基盤に専念させるため、 手元のPCで今の環境を残したまま使う用途には向かない

言い換えると、ホスト型は既存環境への「追加」、ハイパーバイザー型は その機器の「作り替え」です。

混同しやすいものとの違い

方式 仮想化のしくみを置く位置
ハイパーバイザー型 ハードウェアの直上(ホストOSなし)
ホスト型 ホストOSの上(アプリとして追加)
コンテナ型 ホストOSを共有し、実行環境だけ分離

試験では「効率よく集約したい」ならハイパーバイザー型、 「今の環境を残したい」ならホスト型、と読み替えられます。

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