データマネジメントデータライフサイクル★★★

通信販売会社が、10年以上前の取引データを含む大量のデータを保管し続けており、 保管費用の増加と、漏えいしたときの影響の大きさが課題になっている。 データライフサイクルの考え方に沿った対応として、最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 保管費用の安い媒体にデータを移し、すべてのデータを期限を定めずに保管する。

    誤り。保管の段階だけを安く済ませる対応です。費用は下がりますが、持ち続けている 限り漏えいしたときの影響は変わりません。ライフサイクルには廃棄の段階が 含まれており、期限を決めないのはその段階が抜けた状態です。

  2. 分析に使うデータだけをサーバに残し、それ以外は担当者の端末に分けて保存する。

    誤り。保管場所を分散させると、どこに何があるかを組織として把握できなくなります。 端末での保存は紛失や持ち出しの危険も増えるため、漏えいの影響という課題を かえって悪化させます。データを減らしたことにもなっていません。

  3. 保管しているデータを暗号化し、参照できる担当者を限定する。

    誤り。保管の段階で行う情報セキュリティ対策としては正しい内容です。しかし 増え続けるデータそのものは減らないため、保管費用の課題は残ります。 不要になったデータは持たない、という段階の考え方が抜けています。

  4. データの種類ごとに保存する期間を定め、期間を過ぎたデータを手順に従って廃棄する。

    正解。データライフサイクルは廃棄までを一連の段階として扱います。保存期間を あらかじめ決めておけば、費用も、漏えいしたときに失うものも同時に減らせます。 法令や業務で保存が必要な期間は残す、という線引きも同じ枠組みで決められます。

持っているだけで、費用と危険が積み上がる

データは置いておくだけならタダのように見えますが、実際には保管する場所の費用が かかり続けます。それ以上に重いのが、漏えいしたときに失うものです。10年前の 取引データが流出すれば、10年前の顧客にまで影響が及びます。 持っていなければ、漏れようがありません。

データライフサイクルの5つの段階

段階 何をするか
生成 業務やセンサ、外部からデータを取得・作成する
保管 保存先や保存形式を決めて蓄える
処理 集計・加工し、分析に使える形に整える
活用 意思決定や業務、サービスに役立てる
廃棄 不要になったデータを確実に消去する

廃棄が段階に含まれていることが要点です。生成から活用までは誰でも意識しますが、 廃棄は決めておかないと誰もやりません。結果として「念のため残す」データが 積み上がっていきます。

どう決めるか

  • データの種類ごとに保存期間を定める(法令で保存が義務づけられているものは、その期間を守る)
  • 期間を過ぎたら、復元できない方法で消去する手順を決めておく
  • 消去した記録を残し、確かに廃棄したことを説明できるようにする

段階の名前を順に暗記するだけでは足りません。試験では、増え続けるデータや 使われなくなったデータをどう扱うかという場面で問われます。 「不要になったら廃棄まで含めて設計する」が答えの軸になります。

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