学習アプリの利用者調査で聞き取った発言を、1件ずつ付箋に書き出したところ 200枚を超え、そのままでは論点が見えない。親和図を用いて行うこととして、 最も適切なものはどれか。
正解:ウ
ア発言を件数で数え上げ、多い順に並べて上位から対策する項目を選び出す。
誤り。件数の多い順に重点を決めるのはABC分析やパレート図の考え方です。 数えるには分類の枠が先に要りますが、今はその枠自体がありません。 親和図は、数える前に枠を見つけ出すための整理です。
イ起きている問題に対し、原因と考えられる要素を大きな骨と小骨の形に整理する。
誤り。これは特性要因図の説明です。結果と原因という決まった関係に沿って 並べる図で、何が原因かの見当が付いている段階で使います。 親和図は関係を決めずに、似たもの同士を寄せることから始めます。
ウ内容の似ている付箋を集めてグループにし、見出しを付けて全体の論点を見えるようにする。
正解。似ているものを寄せ集め、そのまとまりに見出しを付けていくと、 ばらばらの声の中から「通知が多すぎる」といった論点が浮かび上がります。 集めた事実を整理して構造を見つけるための道具です。
エ利用者の出来事を時間の順に並べ、行動と感情の移り変わりを一本の線で表す。
誤り。これはカスタマージャーニーマップの説明です。並べる軸が時間の流れと 決まっている点が違います。親和図には時間の軸はなく、 内容の近さだけを手掛かりにまとめます。
200枚の付箋は、そのままでは何も語らない
聞き取りや観察を重ねると、利用者の声が大量に集まります。 ところが「通知がうるさい」「夜は開く気になれない」「問題が長い」といった 断片が机の上に散らばっているだけでは、何から手を付けるかを決められません。
そこで似たもの同士を寄せて、まとまりに見出しを付ける。 これが親和図です。「学習を始めるきっかけがつかめない」といった 一段上の論点が、集めた声そのものから立ち上がってきます。
進め方
- 集めた事実や意見を、1件につき1枚の付箋に短く書く
- 内容が近いと感じた付箋を寄せてグループにする。分類の枠を先に決めない
- まとまりごとに、その中身を言い表す見出しを付ける
- グループ同士の関係を眺め、取り組むべき論点を絞り込む
最初に分類の枠を作らないことが要点です。 枠を先に決めると、集めた声が既に知っていることの中に押し込められてしまいます。
整理の図は、並べる軸で見分ける
| 図 | 何を手掛かりに並べるか |
|---|---|
| 親和図 | 内容の近さ。枠を決めずに寄せ、見出しを付ける |
| 特性要因図 | 結果と原因の関係。骨の形に整理する |
| カスタマージャーニーマップ | 時間の流れ。利用者の行動と感情を追う |
試験では「大量の意見や事実がばらばらにある」「まとめて論点を見つけたい」が 手掛かりです。原因を追う、時間順に追う、件数を数えるといった 決まった軸が問題文にあれば、それは別の手法だと判断できます。