デザインのアプローチデザインプロセスマネジメント★★★

まとめた窓口業務システムの案を、来週は投資の可否を決める経営会議で、翌週は実際に 使う窓口担当者に説明する。プレゼンテーション手法として最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 経営会議では画面遷移の細部を、窓口担当者には投資回収の見込みを中心に示す。

    誤り。伝える内容を相手に合わせて変えてはいますが、組み合わせが逆です。 画面の細部は決裁の判断材料になりにくく、回収の見込みは窓口担当者の 日々の仕事とは結びつきません。相手の関心事を取り違えています。

  2. どちらの場でも同じ資料を最初から順に読み上げ、内容の取捨や並べ替えはしない。

    誤り。作り直す手間は省けますが、どちらの相手にも不要な部分が混じります。 限られた時間で必要な判断をしてもらえません。 相手に合わせて組み立てを変えるのがプレゼンテーション手法の要点です。

  3. どちらの場でも試作画面を操作してもらい、つまずいた箇所を観察して記録する。

    誤り。これはユーザビリティテストです。案の使いやすさを測る手法であり、 窓口担当者には有効でも、投資の可否を決める場で行うことではありません。 説明して判断を得る場か、操作させて測る場かが異なります。

  4. 経営会議では投資額と期待する効果を先に、窓口担当者には日々の仕事の変わり方を示す。

    正解。経営層が知りたいのは「投じる額に見合うか」、現場が知りたいのは 「自分の仕事がどう変わるか」です。同じ案でも、聞き手によって 先に言うことと詳しさを変えるのがプレゼンテーション手法です。

同じ案でも、相手が違えば話す順番が違う

医者が患者に説明するときと、同じ病院の医師仲間に説明するときとでは、 話す言葉も順番も変わります。伝える中身が同じでも、相手が何を決めたいのかが 違うからです。聞き手と目的に合わせて、何を先に言うか・どこまで詳しく言うかを 組み立てるのがプレゼンテーション手法です。

相手ごとに変わる関心事

聞き手 先に知りたいこと
経営層 いくら掛かり、何が得られるのか。決裁してよいか
利用部門 自分の日々の仕事がどう変わるのか。負担は増えないか
開発者 どこまで作るのか。制約や前提は何か

結論を先に置く、専門用語を相手に合わせて言い換える、割り当てられた時間に 収める。いずれも「聞き手に判断してもらう」ための工夫です。

近い手法との線引き

手法 何が中心か
プレゼンテーション手法 聞き手と目的に合わせた、伝え方の組み立て
ストーリーテリング 利用者を主人公にした物語という、語り方そのもの
ビジュアル表現 図や絵で見せるという、伝える手段
ユーザビリティテスト 利用者に操作してもらい、案の出来を測ること

物語も図も、プレゼンテーションの中で使われる道具です。 問題文に相手の違いや合意形成が出てきたら、プレゼンテーション手法を疑います。

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