ガバナンス・監査監査★☆☆

システム監査人が、監査計画に基づいて監査を始めるにあたり、監査対象部門の業務内容や システムの構成を、規程類や既存の資料から把握した。この作業が当たる段階はどれか。

正解:

  1. 予備調査であり、対象の全体像をつかんで本調査の進め方を具体化する段階。

    正解。いきなり細かく調べ始めても、どこに問題が潜んでいるか見当がつきません。 まず規程や資料、担当者への説明依頼から対象の概要をつかみ、 本調査で何をどこまで確かめるかを固めます。これが予備調査です。

  2. 本調査であり、現場での確認や資料の突合によって監査証拠を集める段階。

    誤り。本調査は予備調査の次に来ます。予備調査で立てた見当に沿って、 実際の操作画面や記録を確かめ、監査証拠を集めて評価する段階です。 設問はまだ全体像を把握している段階なので、本調査には入っていません。

  3. 監査報告であり、監査の結論と改善提案をまとめて依頼者に伝える段階。

    誤り。監査報告は調査がすべて終わった後の段階です。集めた監査証拠に基づく 結論と改善提案を監査報告書にまとめ、監査を依頼した経営者などに提出します。 設問の作業は、まだ証拠を集める前の準備にあたります。

  4. フォローアップであり、改善提案が実施されているかを確認する段階。

    誤り。フォローアップは監査報告書を出した後の段階です。提案した改善が 実際に行われているかを確認し、必要なら改善を促します。 報告して終わりにしないための仕上げであり、監査の入口の作業ではありません。

監査は下見から始まる

システム監査は、家の点検にたとえると分かりやすくなります。 いきなり床下に潜るのではなく、まず図面と築年数を見て、 どこを重点的に見るか当たりを付ける。この下見が予備調査です。

対象の業務やシステムを何も知らないまま調べ始めると、時間ばかりかかって 肝心なところを見落とします。予備調査で全体像をつかむからこそ、 本調査で確かめるべき点を絞り込めます。

4つの段階と、それぞれの成果

段階 やること
予備調査 規程・資料の閲覧や説明の聴取で概要を把握し、本調査の計画を固める
本調査 現場での確認や記録の突合で監査証拠を集め、評価する
監査報告 結論と改善提案を監査報告書にまとめ、依頼者に提出する
フォローアップ 改善提案が実施されているかを確認し、必要に応じて改善を促す

この順序は入れ替わりません。監査計画の作成が先にあり、 そこから予備調査、本調査、監査報告、フォローアップと進みます。

監査証拠は対象部門から出してもらう

本調査で扱う監査証拠は、監査人が勝手に作れるものではありません。 操作ログ、承認記録、設定資料といった裏付けを、監査対象部門が提供します。 監査人は集めた証拠に基づいて評価するので、証拠が出てこなければ結論も出せません。

そしてフォローアップまでが監査の範囲です。報告書を出した時点で終わりにすると、 指摘が放置されても誰も気づかない。改善されて初めて監査に意味が生まれます。

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