社外秘の企画書を、外部の生成AIサービスに入力して要約させたい。入力した内容が 他社への回答に現れてしまう事態を避けるために、利用前に確認しておくこととして 最も適切なものはどれか。
正解:ア
ア入力したデータをAIの学習に利用しない設定にできるか、事業者の方針を確認する。
正解。入力内容が学習に取り込まれると、他の利用者への回答に反映される可能性が 残ります。学習利用を断れる方針(オプトアウト)があるかが確認の要点です。
イ出力された要約の根拠となった箇所を示す機能があるか、事業者に確認する。
誤り。これは説明可能なAI(XAI)に関わる確認です。要約が本文のどこに基づくかが 分かれば内容の妥当性は検証しやすくなりますが、それは出力側の話です。入力した 企画書が学習に使われるかどうかは、この機能の有無では変わりません。
ウ出力された要約を担当者が読んで確かめる手順を、社内のルールに定めておく。
誤り。これはヒューマンインザループにあたる運用で、誤りのある要約をそのまま 使ってしまう事故は防げます。しかし確認するのは出てきた後の話で、入力した時点で 情報は既に事業者側に渡っています。
エ自社の過去の企画書を追加で学習させ、要約の精度を高められるかを確認する。
誤り。これはファインチューニングの発想です。精度は上がるかもしれませんが、 社外秘の文書をより多く外部に預けることになり、避けたい事態をかえって広げます。 精度の話と情報の取扱いの話を取り違えた選択肢です。
「渡した情報が返ってこないか」を先に確かめる
生成AIサービスの中には、利用者が入力した内容を今後の学習に使うものがあります。 学習に取り込まれた内容は、形を変えて他の利用者への回答に現れることがあり得ます。 そこで多くの事業者は、学習に使われたくない利用者のために断る手段を用意しています。 これが AIサービスのオプトアウトポリシー です。
業務で使うときの確認点
- 学習利用の有無:既定で学習に使うのか、使わないのか
- 断る方法:設定画面で切り替えるのか、申し出が必要なのか、法人契約が前提なのか
- 入力データの保存期間:学習に使わなくても、一定期間サーバに残る場合がある
方針は事業者ごとに違い、同じ事業者でも無料版と法人向けで扱いが異なることが あります。「学習に使われない」と思い込まず、利用規約で確かめるのが原則です。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 守ろうとしているもの |
|---|---|
| オプトアウトポリシー | 入力した情報が外部に広がらないこと |
| 説明可能なAI(XAI) | 出力の根拠が人に分かること |
| ヒューマンインザループ | 出力の誤りを人が止められること |
3つとも安心してAIを使うための仕組みですが、効く場所が違います。 入力側の心配ならオプトアウト、出力側の心配ならXAIとヒューマンインザループです。