プロジェクトマネジメントプロジェクトマネジメント★★☆

在庫管理システムを刷新するプロジェクトの立ち上げにあたり、経営会議で、 目的、対象範囲の概略、期間と予算の枠、プロジェクトマネージャに与える権限を 記した文書が承認された。この文書はどれか。

正解:

  1. プロジェクト憲章

    正解。プロジェクトを正式に開始してよいと認め、目的や大枠の条件とともに、 プロジェクトマネージャが誰でどこまで決めてよいかを示す文書です。 ここで権限が与えられるので、以降の調整を進められます。

  2. プロジェクト計画書

    誤り。承認された枠の中で、作業の進め方、日程、体制、品質やリスクへの 備えを具体化した文書です。作るのはプロジェクトマネージャで、立ち上げを 認める文書ではありません。順番は憲章が先、計画書が後になります。

  3. ステークホルダ一覧

    誤り。プロジェクトの影響を受ける人や組織を洗い出し、関心事や影響の 大きさを整理した資料です。主要な関係者は憲章にも書かれますが、一覧そのものが 開始の承認や権限の付与を意味するわけではありません。

  4. プロジェクト完了報告書

    誤り。プロジェクトの終結時に、成果物や日程・費用の実績、得られた教訓を まとめて報告する文書です。承認を受ける文書という点は似ていますが、 作る時期が立ち上げ時か終了時かで正反対です。

「始めてよい」と「誰が仕切るか」を先に紙にする

新しい店を任されるとき、辞令なしに「たぶん自分が店長です」と言っても、 仕入先も従業員も動いてくれません。プロジェクト憲章は、この辞令にあたります。 プロジェクトの発足を組織として認め、あわせて責任者と権限を明らかにする文書です。

何が書かれるのか

  • プロジェクトの目的と、着手する背景
  • 対象範囲(スコープ)の概略、期間と予算の枠
  • プロジェクトマネージャの任命と、与えられる権限
  • 主要なステークホルダ、前提条件と制約条件

いずれも大枠だけで、細かい作業や日程は書きません。細部は承認後に プロジェクト計画書へ落とし込みます。逆に言えば、憲章がないまま作業を始めると、 「誰が決めるのか」「どこまでがこのプロジェクトの仕事か」が毎回もめることになります。

混同しやすい文書との違い

文書 作る時期と目的
プロジェクト憲章 立ち上げ時。発足を認め、責任者と権限、大枠の条件を示す
プロジェクト計画書 承認後。進め方、日程、体制などを具体化する
ステークホルダ一覧 立ち上げ以降。関係者と関心事、影響の大きさを整理する
プロジェクト完了報告書 終結時。実績と教訓をまとめて報告する

試験では「プロジェクトマネージャの権限を明確にする」「正式に承認する」という 言い回しが手掛かりになります。この2つが出てきたら憲章を思い出してください。

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