情報セキュリティ対策技術的セキュリティ対策★★★

定義ファイルにまだ載っていない新種のマルウェアを見つけたい。検査したい プログラムを隔離した環境で実際に動かし、ファイルを次々に暗号化する、外部の 不審な宛先へ通信するといった動作から判定する手法はどれか。

正解:

  1. パターンマッチング法

    誤り。これは既知のマルウェアに含まれる特徴的なコードの断片を定義ファイルに 登録しておき、検査対象と照合する手法です。確実さでは優れますが、定義ファイルに 載っていない新種は照合できないため、この場面では役に立ちません。

  2. ヒューリスティック法

    誤り。これはマルウェアが持ちがちな命令の並びや構造を手がかりに、実際に 動かさずコードを解析して疑わしさを推定する手法です。未知のものに対応できる点は 同じですが、動かして挙動を見るのではなく、中身を読んで判断します。

  3. ビヘイビア法(振る舞い検知)

    正解。実際に動作させて、暗号化の連続や不審な宛先への通信といった振る舞いを 監視し、マルウェアかどうかを判定します。「何であるか」ではなく「何をするか」で 見るため、定義ファイルにない新種にも対応できます。

  4. 許可リスト(ホワイトリスト)方式

    誤り。これはあらかじめ登録した安全なプログラム以外は実行させない、という 制限のかけ方です。未知のものを動かさせない効果はありますが、目の前の プログラムがマルウェアかどうかを判定する検出手法ではありません。

手配書と、素行の観察

マルウェアの見つけ方は、大きく二通りに分かれます。ひとつは手配書の写真と 顔を見比べるやり方。もうひとつは、写真が無くても「やっていることが怪しい」 という素行で判断するやり方です。前者がパターンマッチング法、後者が ビヘイビア法にあたります。

三つの検出手法

  • パターンマッチング法:既知のマルウェアの特徴を集めた定義ファイルと 照合する。誤検知が少ない反面、定義ファイルに無いものは見つけられない
  • ヒューリスティック法:マルウェアらしいコードの構造や命令の並びから、 動かさずに疑わしさを推定する
  • ビヘイビア法(振る舞い検知):実際の動作を監視し、暗号化の連続や 不審な通信といった挙動から判定する

定義ファイルの更新は、パターンマッチング法を有効に保つための運用です。 更新を続けても出回った直後のマルウェアには間に合わないことがあるため、 挙動から見る手法が併せて使われます。

混同しやすいものとの違い

手法 何を手がかりにするか
ビヘイビア法 実際に動かしたときの振る舞い
パターンマッチング法 既知のマルウェアと一致するコードの断片
ヒューリスティック法 動かさずに読んだコードの構造や特徴
許可リスト方式 登録済みかどうか(検出ではなく実行の制限)

問題文に「未知」「新種」「動作を監視」とあればビヘイビア法、「定義ファイル」 「既知」とあればパターンマッチング法、と読み替えられます。

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