情報セキュリティの脅威脅威と脆弱性★★☆

社内のPCがマルウェアに感染し、利用者が操作していない間に外部の特定のサーバへ 接続して指示を受け取り、他社のWebサイトへの攻撃に加担していたことが分かった。 このように、外部からの命令どおりに動く状態にされた機器を指す用語はどれか。

正解:

  1. スパイウェア

    誤り。利用者に気づかれないまま情報を集め、外部へ送り出すマルウェアです。 目的は情報の持ち出しであり、外部から命令を受けて機器を操られるわけでは ありません。情報が出ていくのか、機器が動かされるのかで区別します。

  2. ボット

    正解。感染した機器が攻撃者の手先(ロボット)にされた状態を指します。 指示を出すサーバをC&Cサーバといい、多数のボットをまとめた集団が ボットネットです。利用者が気づかないまま加害者側に立たされます。

  3. ランサムウェア

    誤り。ファイルを暗号化するなどして使えなくし、元に戻すことと引換えに金銭を 要求するマルウェアです。被害が利用者自身に向くのが特徴で、 感染した機器を他者への攻撃に使う点が問題文の状況とは違います。

  4. ファイルレスマルウェア

    誤り。不正なファイルをディスクに置かず、機器に元からある正規の機能を悪用して 動くマルウェアです。これは「見つかりにくくする隠れ方」の分類であり、 感染後に何をするかを表す言葉ではありません。

感染したPCが「兵隊」にされる

ボットは、感染した機器を攻撃者が遠隔から操れる状態にするマルウェアです。 名前のとおりロボットのように命令を待ち、指示されたとおりに動きます。 命令を出す側のサーバがC&Cサーバ(コマンド&コントロールサーバ)で、 支配下に置かれた機器の集団をボットネットと呼びます。

厄介なのは、感染した側が被害者であると同時に加害者になる点です。 画面には何も異常が出ず、動作が少し重い程度のことも多いのに、 その裏で他社への一斉攻撃や迷惑メールの送信に使われていることがあります。

なぜ被害が大きくなるのか

  • 1台ずつは非力でも、数万台がいっせいに動けば大規模な攻撃になる
  • 攻撃元が世界中に散らばるため、攻撃者本人までたどるのが難しい
  • 命令の内容を差し替えれば、同じボットで別の攻撃にも転用できる

マルウェアの分類の軸

用語 感染した後に何が起きるか
ボット C&Cサーバの命令で動き、他者への攻撃に使われる
スパイウェア 気づかれないまま情報を集め、外部へ送る
ランサムウェア データを使えなくし、復旧と引換えに金銭を要求する
ファイルレスマルウェア ファイルを残さず、正規の機能を借りて動く(隠れ方の分類)

見分ける鍵は「誰に向かって被害が出るか」です。自分のデータが人質になるなら ランサムウェア、情報が抜かれるならスパイウェア、自分の機器が他者を攻撃する側に 回るならボット、と整理すると迷いません。

次の問題へ