情報セキュリティの脅威攻撃手法★★★

あるWebサービスで、十分に長く複雑なパスワードを設定していた複数の利用者が、 正しいIDとパスワードでログインされる不正アクセスを受けた。ログイン失敗の記録は ほとんど残っていない。被害者は別のサービスでも同じIDとパスワードを使っていた。 考えられる攻撃はどれか。

正解:

  1. 他のサービスから流出したIDとパスワードの組を、そのまま別のサービスで試す攻撃。

    正解。パスワードリスト攻撃です。正しい組をあらかじめ持っているので少ない試行で 成功し、失敗の記録がほとんど残りません。使い回しがあると成立します。

  2. 考えられる文字の組み合わせを片端から順に入力し、合うまで試し続ける攻撃。

    誤り。総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)です。膨大な失敗が記録に残るはずで、 失敗がほとんどない今回の状況と合いません。複雑なパスワードほど時間もかかります。

  3. 辞書にある単語や人名をパスワードとして順に試し、当たりを探す攻撃。

    誤り。辞書攻撃です。総当たりの効率を上げた手法で、単純な語を使っている人を 狙います。複雑なパスワードが破られた今回の状況には当てはまりません。

  4. ログイン後に発行される利用者の識別情報を横取りし、本人になりすます攻撃。

    誤り。セッションハイジャックです。ログイン後の状態を乗っ取るもので、IDと パスワードを入力してログインした記録が残る今回とは、残り方が異なります。

使い回しは「同じ鍵で全部の扉が開く」状態

パスワードリスト攻撃は、どこか別のサービスから流出したIDとパスワードの一覧を 手に入れ、それを他のサービスにそのまま入力してみる攻撃です。

同じ組み合わせを使い回している人がいれば、そのまま開いてしまいます。 どれだけ複雑なパスワードにしても、すでに正解が漏れている以上は意味を持ちません。

ログの残り方で見分けがつく

  • パスワードリスト攻撃:正しい組を試すので、1〜2回で成功する。失敗が少ない
  • 総当たり攻撃:当たるまで試し続けるので、膨大な失敗が記録に残る

「複雑なパスワードなのに破られた」「失敗の記録がない」の2点がそろったら、 組み合わせを推測されたのではなく、どこかから漏れた組が使われたと考えます。

資格情報を狙う攻撃の整理

攻撃 何を試すか
パスワードリスト攻撃 他所から流出した、正しいIDとパスワードの組
総当たり攻撃 考えられる組み合わせを片端から
辞書攻撃 辞書の単語や人名など、使われがちな語
セッションハイジャック ログイン後に発行された識別情報を横取り

試験では「パスワードを複雑にしても防げない攻撃はどれか」という角度でも問われます。 サービスごとに違うパスワードを使うことが、この攻撃に対してだけ特別に効くのは、 攻撃者が持っているのが「別のサービスでの正解」でしかないからです。

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