新しい勤怠管理システムの提供を開始するにあたり、応答時間、運用手順書の整備、 障害時の連絡体制などについて、これらを満たさなければ本番稼働させないという 条件をあらかじめ定めた。この条件を表す言葉はどれか。
正解:ウ
アサービスカタログ
誤り。提供中のサービスの内容、利用条件、料金、問合せ先などを利用者向けに まとめた一覧です。稼働させてよいかを判断するものではなく、始まったサービスを 利用者に知らせ、選んでもらうための文書です。
イサービスの需要管理
誤り。サービスがどれだけ使われるかを予測・監視し、必要な資源を過不足なく 用意できるようにする活動です。同じ「事前に備える」でも、見ているのが 利用量の見込みか、稼働してよいかの可否かが違います。
ウサービス受入れ基準
正解。新しいサービスや変更したサービスを本番で提供してよいかを判断するため、 あらかじめ決めておく条件です。先に基準を文書にしておくので、稼働の可否を その場の勢いや感覚で決めずに済みます。
エサービスの変更管理
誤り。稼働中のサービスへ変更を加えるときに、影響を評価し、承認を得てから 実施する仕組みです。判断を進める手順を定めるのが変更管理で、その判断に使う ものさしそのものがサービス受入れ基準にあたります。
「動かしてよい」の線引きを先に決めておく
引っ越し先の部屋は、鍵を受け取る前に内覧して、水が出るか、傷がないかを チェックリストで確かめます。入居してから「実は給湯器が壊れていた」と分かると、 直すのは格段に面倒になるからです。サービス受入れ基準はこの内覧リストにあたります。
なぜ先に決めるのか
- 稼働直前は「予定どおり始めたい」という圧力がかかり、判断が甘くなる
- 基準を先に文書にしておけば、満たしていない項目が残っていることを説明できる
- 判断する人が替わっても、同じものさしで可否を決められる
典型的な項目は、性能(応答時間や同時利用者数)、運用手順書と教育の完了、 障害時の連絡体制、バックアップと復旧手順の確認、移行するデータの検証などです。 一つでも欠けていれば、日程を守るより稼働を遅らせるほうが結果的に安く付きます。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 役割 |
|---|---|
| サービス受入れ基準 | 本番で提供してよいかを判断する、事前に決めた条件 |
| サービスカタログ | 提供中のサービスの内容や利用条件をまとめた一覧 |
| 需要管理 | 利用量を予測・監視し、必要な資源を用意する |
| 変更管理 | 変更の影響を評価し、承認を得てから実施する |
見分け方は単純で、条件(ものさし)なのか、活動や仕組みなのか、利用者に見せる 一覧なのかです。「満たさなければ稼働させない」という言い回しが出てきたら、 サービス受入れ基準を思い出してください。