正解:ウ
各選択肢の解説
アすべての通信を拒否する規則を削除し、追加した規則まで照合が届くようにする。
誤り。取引先はつながるようになりますが、許可していない通信まですべて通るようになります。 最後に「すべて拒否」を置くのは、明示的に許可したもの以外を止めるための基本の形です。 届かない原因は規則の位置なので、拒否の規則は残したまま直します。
イ追加した規則の送信元を「すべて」に広げ、どこからの接続にも一致させる。
誤り。一致する範囲を広げても、照合は上から進むので、先に「すべて拒否」に一致して止まります。 しかも取引先以外からの接続まで許可する内容になり、直ったとしても許可しすぎです。
ウ追加した規則を、すべての通信を拒否する規則より上の位置へ移す。
正解。最初に一致した規則で決まるので、末尾の許可は「すべて拒否」に先を越されて使われません。 許可を拒否より上に移せば、取引先の通信だけが通り、それ以外は従来どおり止まります。
エファイアウォールを再起動し、追加した規則を確実に読み込ませる。
誤り。規則が読み込まれていないことを疑う対応ですが、読み込まれていても結果は同じです。 照合の順番は再起動では変わらず、「すべて拒否」が先に一致する状態が続きます。
理解を深めるために
先着順の受付と同じ
受付に「この順に確認して、当てはまったらその指示に従う」という指示書があり、 途中に「ここまで来たら全員お断り」と書いてあるとします。その下に「取引先の方は通す」と 書き足しても、取引先の方は先に「全員お断り」に当てはまって帰されます。 最初に一致した規則で決まるファイアウォールは、この指示書と同じ動きをします。
なぜ最後に「すべて拒否」を置くのか
ファイアウォールの規則は、許可したい通信を一つずつ並べ、最後に「それ以外はすべて拒否」を置くのが 基本の形です。許可を書き忘れた通信は止まる側に倒れるので、知らないうちに穴が開くことを防げます。
- 規則は上から順に照合され、最初に一致したもので通すか止めるかが決まる
- 許可の規則は、必ず「すべて拒否」より上に置く
- 許可する範囲(送信元・宛先・ポート番号)は、必要な分だけに絞る
規則を足したのに効かないときは、上に先に一致する規則がないかを確かめます。
混同しやすい対応との違い
| 対応 | 結果 |
|---|---|
| 許可の規則を拒否より上へ移す | 取引先だけが通り、それ以外は止まったまま |
| 「すべて拒否」を削除する | 取引先は通るが、許可していない通信もすべて通る |
| 許可の範囲を「すべて」に広げる | 照合の順番は変わらず止まる。直っても許可しすぎ |
| 再起動して読み込み直す | 順番は変わらず止まる |
試験では、規則の中身ではなく並び順に原因があることを見抜けるかが問われます。 「拒否を消す」は直ったように見えて守りを捨てる対応なので選びません。