正解:エ
各選択肢の解説
アCVE番号は脆弱性の深刻度を表すので、番号の大きいものから優先して対応する。
誤り。CVEは個々の脆弱性を特定するための識別番号で、年と連番からなります。 番号の大小は深刻度と関係がありません。深刻度を表すのはCVSSで、 「どの脆弱性か」を指す番号と「どれだけ深刻か」を表す値を分けて考えます。
イCWEの番号は脆弱性ごとの識別番号なので、CWEが同じ通知は同じ脆弱性とみなす。
誤り。CWEは脆弱性の原因となる弱点の「種類」の一覧です。例えば同じ クロスサイト・スクリプティングの型でも、製品が違えば別の脆弱性です。 個別の事案を指すのはCVE、型を指すのがCWEと区別します。
ウJVNに掲載された脆弱性は修正済みのものなので、自社での対応は不要と判断する。
誤り。JVNは、JPCERT/CCとIPAが共同で運営し、脆弱性情報とその対策情報を 公表するポータルです。公表されたことは、自社の環境で修正が適用された ことを意味しません。掲載された対策を自社で実施するかを判断します。
エCVSSの基本評価の値をもとに、自社の利用環境での条件を加味して評価し直す。
正解。CVSSは脆弱性の深刻度を数値で表す評価の仕組みで、基本評価に、 利用環境ごとの条件を反映させた評価を加えられます。同じ脆弱性でも、 自社での使い方によって対応の優先度は変わります。
理解を深めるために
番号・種類・深刻度・公表の窓口は別のもの
脆弱性情報には、似た略語がいくつも並びます。役割で分けると覚えやすくなります。 CVEは事件の「受付番号」、CWEは「罪状の分類」、CVSSは「重大さの点数」、 JVNは「国内で調整された情報を公表する掲示板」です。
なぜ自社の環境で評価し直すのか
CVSSは、脆弱性の深刻度を0.0〜10.0の数値で表す評価の仕組みです。 現行の版はv4.0で、評価の観点がいくつかに分かれています。
- 基本評価(Base): 脆弱性そのものの特性。時間や利用環境では変わらない
- 脅威(Threat): 攻撃コードが出回っているかなど、時間とともに変わる要素
- 環境(Environmental): 利用者の環境に固有の条件
- 補足(Supplemental): 補足情報で、スコアは変えない
ベンダーや公的なデータベースが示すのは、多くの場合基本評価の値です。 例えばインターネットから届かない場所でしか使っていない機器なら、 自社にとっての深刻度は基本評価の値と違ってきます。優先度は、公表された値を 出発点に、自社の使い方を加味して決めます。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 役割 |
|---|---|
| CVSS | 脆弱性の深刻度を数値で評価する |
| CVE | 個々の脆弱性に付ける識別番号 |
| CWE | 脆弱性の原因となる弱点の種類の一覧 |
| JVN | JPCERT/CCとIPAが共同運営する、脆弱性情報と対策情報のポータル |
試験では「どれだけ深刻か」を問われたらCVSS、「どの脆弱性か」ならCVE、 「どんな種類の弱点か」ならCWEと、問われている性質で見分けます。