正解:ウ
各選択肢の解説
ア人があらかじめ決めた5つの分類名に沿って、問い合わせが一件ずつ振り分けられている。
誤り。これは教師あり学習による分類の説明です。「料金」「故障」などの分類名を 正解として付けたデータで学ばせれば、名前の決まった箱に振り分けられます。 教師なし学習には正解の分類名がなく、まとまり自体をデータから見つけます。
イ分け方の正しさを、正解データと突き合わせた正答率で数値として示すことができる。
誤り。正答率は、一件ごとに正解が付いたデータがあって初めて計算できます。 「AIの評価といえば正答率」という思い込みから選びやすい選択肢ですが、 教師なし学習はその正解を使わずに分けているので、突き合わせる相手がありません。
ウ各グループが何を表すかは示されないため、中身を見て人が意味を読み取る必要がある。
正解。教師なし学習が見つけるのは「互いに似ている」というまとまりだけで、 グループに名前や意味は付きません。「解約の相談が多い」などの解釈は、 各グループの中身を見て人が行います。
エ担当者が分け方ごとに付けた評価が高くなるよう、試行錯誤で分け方を改めた結果である。
誤り。これは強化学習の考え方です。行動(ここでは分け方)に対して評価を返し、 評価が高くなる方向へ改めていきます。教師なし学習は評価を受け取らず、 データどうしの似ている度合いだけを手がかりにまとまりを作ります。
理解を深めるために
名札の付いていない箱に仕分ける
ラベルの貼られていない段ボール箱がいくつもあり、「似ている物を同じ箱へ」とだけ 言われて仕分けたとします。作業が終わると、箱の中身はそろっています。 けれども、それぞれの箱が「文房具」なのか「台所用品」なのかは、 中を開けて見た人が名札を書かない限り分かりません。
教師なし学習がやっているのは、この仕分けです。正解の分類名を与えずに、 データどうしの似ている度合いからまとまりを見つけます。
なぜ意味は人が読み取るのか
- 学習に使うデータには、「これは料金の問い合わせ」といった正解が付いていない
- だから、見つかったまとまりにも名前が付かない(グループ1、グループ2…となる)
- 名前がないので、正解と比べて「何%当たった」という測り方もできない
このため、分けた後に各グループの問い合わせを読み、そのグループが何を表すかを 人が解釈する工程が欠かせません。解釈してみて初めて、「想定していなかった種類の 問い合わせがまとまっていた」といった発見が得られます。
混同しやすいものとの違い
| 方式 | 学習に使う手がかり | 結果の姿 |
|---|---|---|
| 教師なし学習 | 正解のないデータどうしの似ている度合い | 名前のないまとまり |
| 教師あり学習 | 一件ごとに付けた正解(分類名など) | 決めておいた分類への振り分け |
| 強化学習 | 行動に対して返ってくる評価 | 評価が高くなる行動の選び方 |
「正解の分類名を先に決めてあるか」を見れば、教師あり学習と教師なし学習は 見分けられます。評価を受け取って改めていく話なら強化学習です。