経営戦略・デジタル戦略経営戦略★★☆

食品スーパーを営むA社は、MVV(ミッション,ビジョン,バリュー)を整理して 社内外に示すことにした。次のうち、ビジョンとして掲げる内容はどれか。

正解:

  1. 地域の食を支え、人々の健康な暮らしに貢献する。

    誤り。これはミッションです。自社が社会において何のために存在し、 どんな使命を果たすのかを示しています。時期の区切りがなく、 「いつまでに何になるか」を語っていない点がビジョンとの違いです。

  2. 2035年までに全国の中山間地域に店舗網を広げる。

    正解。ビジョンは、ミッションを踏まえて中長期に到達したい姿を 描いたものです。時期と到達点が示され、社員が同じ方向を向ける 「目指す姿」になっているので、ビジョンに当たります。

  3. お客様の声を第一に置き、誠実に判断し行動する。

    誤り。これはバリューです。社員が日々の判断や行動で共有すべき価値観・ 行動指針を表しています。ビジョンが「どこへ行くか」であるのに対し、 バリューは「どうふるまうか」を示す点で役割が違います。

  4. 今期の売上高を前年比10%増の水準に引き上げる。

    誤り。これは単年度の経営目標(数値目標)で、経営計画に書かれるものです。 期間が1年に限られ、達成すれば役目を終えます。何年も掲げ続けて 組織を方向づけるビジョンとは、時間の幅と役割が異なります。

「なぜ在るか・どこへ行くか・どうふるまうか」

MVVは、企業が自分たちの拠り所を三つの言葉で言い表したものです。 登山にたとえると分かりやすくなります。

  • ミッション(Mission) — なぜ山に登るのか。存在意義・使命
  • ビジョン(Vision) — どの頂上に、いつまでに立つのか。目指す姿
  • バリュー(Value) — 道中でどうふるまうか。共有する価値観・行動指針

三つは並列ではなく、ミッションを土台にビジョンが描かれ、 そこへ向かう日々の判断をバリューが支える、という順でつながっています。

ビジョンだけが「期限つきの絵」

ミッションとバリューは、達成して終わるものではありません。 これに対しビジョンは「2035年までに」のように時期と到達点をもち、 実現すれば次のビジョンに描き直されます。 経営理念(企業理念)は、こうした考え方をまとめて指す言葉として使われることが多く、 MVVはそれを役割ごとに分けて言い直したものと考えると整理できます。

混同しやすいものとの違い

言葉 何を示すか
ミッション 果たすべき使命・存在意義
ビジョン 中長期に到達したい姿
バリュー 共有する価値観・行動指針
経営目標 単年度など短期の数値目標

試験では、選択肢の文に「時期と到達点があるか」「行動の仕方を語っているか」を 見ると仕分けられます。数値と年度が1年分だけなら、それは経営目標です。

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