経済産業省は、企業がDXを進めて持続的に企業価値を高めていくために、 経営者に求められる対応を整理した指針を公表し、改訂を重ねている。 この指針の名称はどれか。
正解:ア
アデジタルガバナンス・コード
正解。経済産業省が、DXによる企業価値向上に向けて経営者が取り組むべき 事柄をまとめた指針です。ビジョンの策定や戦略、体制づくりなど、 経営者の視点で押さえる柱が示されています。
イコーポレートガバナンス・コード
誤り。上場企業の企業統治のあり方を示す原則で、東京証券取引所が 定めています。株主との対話や取締役会の役割が主題で、 デジタル活用に的を絞ったものではありません。名称が似ているので注意します。
ウデジタルスキル標準(DSS)
誤り。経済産業省とIPAが策定した、人材が身につけるべき知識・スキルの 指針です。全てのビジネスパーソン向けとDX推進人材向けの二つで構成されます。 対象が企業経営ではなく個人のスキルである点が違います。
エDXビジョン
誤り。DXによって自社が何を実現したいかを描いた将来像で、 各企業が自ら定めるものです。国が全企業に向けて示す指針ではなく、 指針を受けて個々の企業が作る成果物にあたります。
経営者向けの「DXの通信簿の観点」
DXは情報システム部門だけでは進みません。 何に投資し、どんな組織に変えるかは経営者の判断だからです。 そこで経済産業省は、DXに取り組む経営者が押さえるべき事柄を整理し、 デジタルガバナンス・コードとして示しています。 2020年に最初の版が公表され、その後も改訂が重ねられています (直近はデジタルガバナンス・コード3.0)。
何が書かれているか
企業ごとに事情は違うため、細かいやり方までは定められていません。 ビジョンを描き、戦略に落とし、実行できる体制と人材をそろえ、 取組の状況を投資家や取引先に説明する、という流れで 経営者が向き合うべき論点が並んでいます。 このコードの考え方は、国がDXに取り組む企業を認定するDX認定制度の 基準の土台にもなっています。
混同しやすいものとの違い
| 名称 | 何を対象にするか |
|---|---|
| デジタルガバナンス・コード | DXに取り組む企業の経営者 |
| コーポレートガバナンス・コード | 上場企業の企業統治全般 |
| デジタルスキル標準(DSS) | 個人が身につけるスキル |
| DXビジョン | 企業が自ら描くDXの将来像 |
試験では「誰が定め、誰に向けたものか」で見分けます。 国が示す指針か、企業が自ら作るものか、という線引きが分かれ目です。