これまで自社でサーバを購入し、社内に設置して業務システムを運用してきた企業がある。 同じシステムをクラウドサービス上で運用することにした場合の特徴として、 最も適切なものはどれか。
正解:ウ
ア必要な機器を自社の資産として購入するので、稼働を始める前の支出が大きくなる。
誤り。これはオンプレミスの特徴です。クラウドでは機器を買わずに借りるため、 支出は使った期間と量に応じて発生します。初期にまとめて払うか、使いながら 払うかが、両者を分ける最初の分かれ目です。
イ事業者の施設に自社の機器を持ち込んで設置し、場所と電源、回線だけを借りる。
誤り。これはハウジングの説明です。社外の施設を使う点はクラウドと似ますが、 置く機器は自社で買ったものであり、資源を必要な分だけ借りる形にはなりません。
ウ必要な資源を必要な期間だけ契約でき、機器の調達や設置を待たずに使い始められる。
正解。事業者が用意済みの資源を分けてもらう形なので、見積りや納品を待つ 必要がありません。利用をやめれば、その分の費用も止まります。
エデータの管理や利用者の権限設定まで事業者が受け持つので、自社に責任は残らない。
誤り。よくある誤解です。事業者が受け持つのは設備や基盤の管理までで、 どんなデータを置くか、誰に使わせるかは利用者の責任として残ります。
「買って持つ」か「借りて使う」か
オンプレミスは、自社でサーバを買い、置き場所を用意し、電源と回線をつなぎ、 OSを入れて動かす方式です。車を買って所有するのに近く、乗らない日も 駐車場代がかかります。クラウドはカーシェアに近く、使いたいときに 使った分だけ払います。
どこが変わるのか
- 費用の出かた … 買えば資産として先にまとまった支出が要る。借りれば 使った期間と量に応じた支出になる
- 時間 … 機器の見積り・発注・納品・設置が要らないので、申し込んでから 使い始めるまでが短い
- 増減のしやすさ … 足りなくなったら増やし、要らなくなったら返せる。 買った機器は余っても返せない
一方で、責任がすべて事業者に移るわけではありません。設備の面倒は 事業者が見ますが、そこに何を置き誰に使わせるかは利用者が決めることです。
混同しやすいものとの違い
| 方式 | 機器の持ち主 | 置き場所 |
|---|---|---|
| オンプレミス | 自社 | 自社 |
| ハウジング | 自社 | 事業者の施設 |
| クラウドサービス | 事業者 | 事業者の施設 |
試験では「初期投資」「調達期間」「増減のしやすさ」のどれかが問題文に置かれます。 機器を買うと書いてあればオンプレミス側の話だ、と読み分けてください。