サーバの構成や運用に関する用語のうち、クラスタの説明として 最も適切なものはどれか。
正解:ウ
ア1台の機器の中を論理的に分け、複数のサーバとして動かす構成。
誤り。これは仮想化の説明です。クラスタと同じくサーバの資源を扱う技術 ですが、向きが逆で、仮想化は「1台を分けて複数に見せる」、クラスタは 「複数台をまとめて1台に見せる」ものです。
イ記憶装置を二重化し、同じ内容を両方へ書き込んでおく構成。
誤り。これはミラーリングの説明です。装置の故障に備える点は似ていますが、 守る対象が記憶装置とその中のデータに限られます。クラスタはサーバ全体を 束ねる構成です。
ウ複数の機器を連携させ、全体で1台の機器のように動かす構成。
正解。クラスタは複数のコンピュータを結び付け、利用者からは一つの システムに見えるようにします。1台が止まっても他が引き継げ、 処理を分担させて性能を上げることもできます。
エ業務のデータを別の媒体へ定期的に複製し、保管しておく運用。
誤り。これはバックアップの説明です。データを失ったときに元へ戻すための 備えで、複製した時点の状態にしか戻せません。止めずに動かし続ける クラスタとは、備えの狙いが違います。
何台あっても、外からは1台に見える
クラスタは「房(ふさ)」という意味の言葉です。ぶどうの粒が何個あっても、 手に取るときは一房として扱うのと同じで、複数のコンピュータを束ねて 一つのシステムのように見せる構成をクラスタと呼びます。
利用者は「どの機器につながっているか」を意識しません。裏側で1台が 故障しても、束ねられた別の機器が仕事を受け持つので、外から見た サービスは動き続けます。
束ねる狙いは大きく二つ
- 可用性を高める … 1台が停止しても他の機器が処理を引き継ぎ、 サービスを止めない。24時間動かし続けたいシステムで使う
- 性能を高める … 処理を複数の機器で分担し、1台では届かない量を さばく。大量の計算や、多数の利用者からの要求に対応する
クラウドのサービスが1台の故障で止まらないのは、事業者側がこうした 構成をとっているからです。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | 何をする仕組みか |
|---|---|
| クラスタ | 複数台をまとめて1台のように動かす |
| 仮想化 | 1台を分けて複数のサーバとして動かす |
| ミラーリング | 記憶装置を二重化し、同じ内容を書き込む |
| バックアップ | データを複製して保管し、消失に備える |
試験では「まとめる」か「分ける」かが最初の分かれ道です。 クラスタとバックアップは、どちらも備えですが、 止めないための備えか、戻すための備えかで見分けます。