問題 3★☆☆

通販サイトと店舗のシステムに分かれている顧客データを集めたところ、同じ取引先が 「株式会社ABC」「(株)ABC」のように違う表記で登録されていた。 これらを同一の顧客と判断して一つにまとめる作業はどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア欠損値の処理

    誤り。欠損値の処理は、値が入っていない項目を除いたり、平均値などで補ったり する作業です。同じくデータを整える作業ですが、扱う対象は空欄であって、 複数のレコードが同じ相手を指しているかどうかは判断しません。

  2. イテキストマイニング

    誤り。テキストマイニングは、問合せ内容や口コミといった文章を単語に分け、 出現の傾向や語の結び付きを取り出す分析です。文字を扱う点は似ていますが、 目的は文章からの傾向の発見であり、レコードを統合することではありません。

  3. ウ名寄せ

    正解。名寄せは、表記のゆれや入力の違いを吸収して、同じ人物や企業のデータを 一つにまとめる作業です。これをしないと同じ顧客が別人として数えられ、 顧客数も一人あたりの購買金額も実態からずれてしまいます。

  4. エアノテーション

    誤り。アノテーションは、AIの学習に使うデータへ正解となるラベルや意味づけを 付ける作業です。画像に「猫」と印を付けるような下準備であり、 既存データの重複を見つけて解消する作業ではありません。

理解を深めるために

別人として数えられている同じ人

年賀状の宛先リストを思い浮かべてください。同じ相手が 「山田太郎」「山田 太郎」「ヤマダタロウ」と3件登録されていると、 年賀状は3通届きます。これを1件にそろえるのが名寄せです。

企業のデータでも同じことが起きます。通販サイトの会員、店舗のポイントカード、 問合せ履歴がそれぞれ別に作られていると、同じ顧客が3人分に見えます。 このまま集計すると顧客数は水増しされ、一人あたりの購買金額は小さく出ます。

何を手がかりにまとめるか

  • 表記のゆれをそろえる(全角と半角、「株式会社」と「(株)」、空白の有無)
  • 共通のキーで突き合わせる(電話番号、メールアドレス、法人番号)
  • 住所や氏名が近いものは、機械で候補を出して人が確かめる

同姓同名を誤って一人にまとめると別人の履歴が混ざるので、 まとめすぎないことも同じくらい大事です。

データの加工に出てくる作業を並べる

作業 何をするか
名寄せ 表記のゆれを吸収し、同一の対象のデータを一つにまとめる
欠損値・外れ値の処理 空欄を補ったり、極端な値を除いたりして分析に耐える状態にする
テキストマイニング 文章を単語に分け、出現の傾向や語の結び付きを取り出す
アノテーション AIの学習データに、正解となるラベルや意味づけを付ける

「同じ相手が別々に登録されている」という状況が出てきたら名寄せです。 分析の前段でデータをそろえる作業なのか、分析そのものなのかで見分けられます。

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