データ分析・データ利活用データ分析・データ利活用★★☆

ある地域の世帯年収を集計したところ、ごく一部に非常に高い世帯があり、 平均値は大多数の世帯の年収より高くなった。全体のちょうど真ん中に位置する世帯の 水準を知りたいとき、用いる値として最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 平均値。すべての値を合計し、データの個数で割って求める。

    誤り。平均値は合計を世帯数で割った値です。ごく一部の非常に高い年収も 全世帯に配分されたように計算されるため、上に引っ張られて大多数の実感から 離れます。問題文が「実態と合わない」と述べているのは、この状態です。

  2. 最頻値。データの中で最も多く現れた値を取り出す。

    誤り。最頻値は最も多く現れた値です。5段階の満足度のように同じ値が繰り返し 出るデータでは役に立ちますが、年収のように値がばらつく場合、最も多い値でも 該当世帯はわずかで、全体の真ん中の位置を表すとは限りません。

  3. 範囲。最大値と最小値の差をとり、ばらつきの幅を示す。

    誤り。範囲は集団の中心ではなく、散らばりの大きさを示す指標です。一世帯だけ 極端に高いと範囲は大きくなりますが、それは幅が広いと分かるだけで、 真ん中の世帯がどのあたりかは読み取れません。

  4. 中央値。値を小さい順に並べ、ちょうど真ん中に来る値をとる。

    正解。中央値は順番だけで決まるので、極端に大きい値がいくつあっても 真ん中の位置は動きません。「ちょうど真ん中の世帯はいくらか」を知りたい 本問の目的にそのまま合う代表値です。

平均年収は「真ん中の人」ではない

10人の年収が400万円で、11人目に1億円の人が加わったとします。 平均は約1,270万円に跳ね上がりますが、11人のうち10人は400万円のままです。 このとき平均値は誰の実感とも合っていません

値を小さい順に並べて真ん中を見ると400万円で、こちらのほうが集団の姿を表します。 これが中央値です。ニュースで「平均年収」と「中央値」の両方が示されるのは、 片方だけでは分布の偏りが見えないからです。

3つの代表値の使い分け

  • 平均値 … すべての値を反映するが、極端な値に引っ張られる
  • 中央値 … 順位で決まるので、極端な値の影響を受けにくい
  • 最頻値 … いちばん多い値。選択肢や商品サイズのように値の種類が少ないときに向く

年収、住宅価格、滞在時間のように「一部だけ極端に大きい値がある」データでは、 平均値と中央値を並べて見るのが基本です。

代表値と、散らばりを表す値

何を表すか
中央値 小さい順に並べたときの真ん中の値。極端な値に動かされにくい
平均値 合計を個数で割った値。全体の水準を表すが、外れ値に弱い
最頻値 最も多く現れた値。同じ値が繰り返し出るデータで有効
範囲 最大値と最小値の差。中心ではなく、ばらつきの幅を表す

問題文に「一部に極端な値がある」「大多数の実感と合わない」とあれば、 中央値を選ぶ場面だと判断できます。

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