データ分析・データ利活用業務分析★★☆

取扱商品が500品目ある卸売業者が、限られた人手で在庫を管理するために、 商品を年間売上金額の大きい順に並べ、累計の構成比によってA・B・Cのグループに 分けて、Aのグループを重点的に管理することにした。この手法はどれか。

正解:

  1. ヒストグラム。値をいくつかの区間に区切り、区間ごとの個数を柱で表す。

    誤り。ヒストグラムは測定値を区間に区切って個数を数え、分布の形やばらつきを 見る図です。全体がどう散らばっているかは分かりますが、どの品目に人手を かけるかという重点の絞り込みを行う手法ではありません。

  2. 散布図。二つの項目を縦軸と横軸に取って点を打ち、関係の傾向を見る。

    誤り。散布図は気温と売上のように、二つの項目の間に関係があるかを見る図です。 軸が二つ必要なのが特徴で、今回のように売上金額という一つの指標の順位で 商品を区分する場面には合いません。

  3. ABC分析。累計の構成比で区分し、上位の少数を重点的に管理する。

    正解。売上の大半は一部の品目が占めるのが普通です。金額の大きい順に並べて 累計構成比でA・B・Cに区分し、Aには人手をかけ、Cは簡略にする。限られた 資源を効果の大きいところへ寄せる考え方です。

  4. 特性要因図。結果に対する要因を大骨・小骨に分け、魚の骨の形に整理する。

    誤り。特性要因図は、不良や遅延といった結果に対して、原因になりうる事柄を 系統立てて洗い出す図です。候補を広げて漏れなく挙げるための図であり、 対象を絞り込んで管理の重みづけを決めるものではありません。

全部を同じ力で管理しない

500品目を全部同じ丁寧さで管理しようとすれば、人手がいくらあっても足りません。 一方で、売上を金額順に並べてみると、たいてい上位の2割ほどの品目が売上の 8割近くを占めています。ならば、その上位に人手を集中させ、下位は簡略な管理で 済ませたほうが全体としての効果は大きくなります。この考え方がABC分析です。

AとBとCの分け方

  1. 品目を年間売上金額(または出荷数量)の大きい順に並べる
  2. 上から順に売上金額の累計構成比を計算する
  3. 累計70〜80%までをA、そこから90〜95%までをB、残りをCとする

区分の境目は決まった値ではなく、扱う商品や現場の事情で調整します。 Aは在庫を細かく数えて欠品を防ぎ、Cは在庫を多めに置いて発注回数を減らす、 といったように管理の手のかけ方を変えます。

パレート図との関係と、他の手法との違い

手法・図 何をするもの
ABC分析 累計構成比でA・B・Cに区分し、重点管理の対象を決める手法
パレート図 項目を大きい順に棒で並べ、累計比率を折れ線で重ねた図
ヒストグラム 区間ごとの個数を柱で表し、値のばらつきを見る図
特性要因図 結果に対する要因を魚の骨の形に整理する図

パレート図は図、ABC分析は手法という関係です。ABC分析ではパレート図を描いて 累計比率の折れ線を読み、そこに区分の線を引きます。片方が他方の言い換えでは ないので、「区分して管理を変える」と書いてあればABC分析だと判断できます。

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