問題 7★★☆

取扱商品が500品目ある卸売業者が、限られた人手で在庫を管理するために、 商品を年間売上金額の大きい順に並べ、累計の構成比によってA・B・Cのグループに 分けて、Aのグループを重点的に管理することにした。この手法はどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アヒストグラム。値をいくつかの区間に区切り、区間ごとの個数を柱で表す。

    誤り。ヒストグラムは測定値を区間に区切って個数を数え、分布の形やばらつきを 見る図です。全体がどう散らばっているかは分かりますが、どの品目に人手を かけるかという重点の絞り込みを行う手法ではありません。

  2. イ散布図。二つの項目を縦軸と横軸に取って点を打ち、関係の傾向を見る。

    誤り。散布図は気温と売上のように、二つの項目の間に関係があるかを見る図です。 軸が二つ必要なのが特徴で、今回のように売上金額という一つの指標の順位で 商品を区分する場面には合いません。

  3. ウABC分析。累計の構成比で区分し、上位の少数を重点的に管理する。

    正解。売上の大半は一部の品目が占めるのが普通です。金額の大きい順に並べて 累計構成比でA・B・Cに区分し、Aには人手をかけ、Cは簡略にする。限られた 資源を効果の大きいところへ寄せる考え方です。

  4. エ特性要因図。結果に対する要因を大骨・小骨に分け、魚の骨の形に整理する。

    誤り。特性要因図は、不良や遅延といった結果に対して、原因になりうる事柄を 系統立てて洗い出す図です。候補を広げて漏れなく挙げるための図であり、 対象を絞り込んで管理の重みづけを決めるものではありません。

理解を深めるために

全部を同じ力で管理しない

500品目を全部同じ丁寧さで管理しようとすれば、人手がいくらあっても足りません。 一方で、売上を金額順に並べてみると、たいてい上位の2割ほどの品目が売上の 8割近くを占めています。ならば、その上位に人手を集中させ、下位は簡略な管理で 済ませたほうが全体としての効果は大きくなります。この考え方がABC分析です。

AとBとCの分け方

  1. 品目を年間売上金額(または出荷数量)の大きい順に並べる
  2. 上から順に売上金額の累計構成比を計算する
  3. 累計70〜80%までをA、そこから90〜95%までをB、残りをCとする

区分の境目は決まった値ではなく、扱う商品や現場の事情で調整します。 Aは在庫を細かく数えて欠品を防ぎ、Cは在庫を多めに置いて発注回数を減らす、 といったように管理の手のかけ方を変えます。

パレート図との関係と、他の手法との違い

手法・図 何をするもの
ABC分析 累計構成比でA・B・Cに区分し、重点管理の対象を決める手法
パレート図 項目を大きい順に棒で並べ、累計比率を折れ線で重ねた図
ヒストグラム 区間ごとの個数を柱で表し、値のばらつきを見る図
特性要因図 結果に対する要因を魚の骨の形に整理する図

パレート図は図、ABC分析は手法という関係です。ABC分析ではパレート図を描いて 累計比率の折れ線を読み、そこに区分の線を引きます。片方が他方の言い換えでは ないので、「区分して管理を変える」と書いてあればABC分析だと判断できます。

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