データの活用を段階的にとらえる考え方として知られるDIKWモデルの説明として、 最も適切なものはどれか。
正解:ア
アデータに意味づけをして情報とし、情報を体系化して知識とし、知識を判断に活かせる状態を知恵とする。
正解。Data(データ)、Information(情報)、Knowledge(知識)、Wisdom(知恵)の 順に、集めただけの事実が判断に使える状態へと段階的に高まっていく、という とらえ方です。データを集めた時点では、まだ何も分かっていません。
イ個人が経験の中で身につけた知を言葉や図に表し、組織で共有できる知として蓄えていく。
誤り。これは暗黙知と形式知の変換を扱うSECIモデルの考え方です。どちらも 「知識」を扱うため混同しやすいのですが、SECIモデルが見ているのは人と人の 間での知の受け渡しで、DIKWモデルが見ているのはデータが価値を高める道筋です。
ウ計画・実行・評価・改善を繰り返し、業務のやり方を継続的に良くしていく。
誤り。これはPDCAサイクルの説明です。どちらも段階を並べたモデルですが、 PDCAは同じ輪を何度も回り続ける循環型で、DIKWはデータから知恵へと 一方向に積み上がる階層型である点が異なります。
エ量・種類・発生の速さのいずれもが従来の仕組みでは扱いきれない規模のデータを指す。
誤り。これはビッグデータの特徴(3つのV)の説明です。データの規模を表す 言葉であって、活用の段階を表すモデルではありません。ビッグデータであっても、 意味づけをしなければ情報にも知識にもなりません。
数字の羅列が、判断に使えるようになるまで
毎朝の体重計の記録で考えます。手帳に「67.2」「67.5」「66.8」と数字だけが並んで いる状態がデータです。ここに日付と単位を添えて「毎朝の体重(kg)」と分かる形に すると情報になります。3か月分を並べて「休日の翌日は必ず増えている」という規則性を 見つけたら知識です。そして「休日の夕食を軽くしよう」と自分の行動を決められる状態が 知恵にあたります。
4つの段階
| 段階 | 中身 |
|---|---|
| Data(データ) | 意味づけのない事実や数値そのもの |
| Information(情報) | データを整理し、文脈を与えて読み取れるようにしたもの |
| Knowledge(知識) | 情報から規則性やつながりを見いだし、体系立てたもの |
| Wisdom(知恵) | 知識をもとに、状況に応じて判断・行動できる状態 |
データマネジメントがなぜ必要かも、この階段で説明できます。センサやシステムから データはいくらでも集まりますが、集めただけでは一番下の段にいるだけです。 意味や出所が分かる形に整えて初めて、上の段へ進めます。
似たモデルとの違い
| モデル | 何を表すか |
|---|---|
| DIKWモデル | データが情報・知識・知恵へと価値を高めていく階層 |
| SECIモデル | 暗黙知と形式知を行き来させ、組織の知を生み出す過程 |
| PDCAサイクル | 計画から改善までを繰り返す業務改善の循環 |
| ビッグデータ | 量・種類・速さの面で従来の仕組みでは扱いにくいデータ |
試験では「データと情報はどう違うか」という形で問われることがあります。 意味づけや文脈が与えられているかどうかが分かれ目だと覚えておくと迷いません。