データマネジメントデータライフサイクル★★★

A社が複数の店舗から集めた顧客データをそのまま集計したところ、顧客数が実際より 多くなった。同じ人が店舗ごとに別々に登録されていたためである。これを防ぐ対応として、 最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 生成の段階で、これまでどおり店舗ごとに独立した顧客番号を割り当て続ける。

    誤り。店舗ごとに番号を振るのは、いま重複が起きている原因そのものです。 同じ人に複数の番号が付くため、続ければ重複は増えます。生成の段階で有効なのは、 全店舗で共通の会員番号を使うなど、最初から同じ人を同じ人と分かる形で記録することです。

  2. 処理の段階で、重複した登録をまとめ、表記のゆれをそろえてから集計する。

    正解。集めたままのデータは、そのままでは分析に使えません。処理は、重複や欠け、 表記のゆれを直して分析に使える形に整える段階です。集計はその後に行うため、 顧客数の数え違いは処理を挟むことで防げます。

  3. 活用の段階で、集計結果に重複の可能性があるという注意書きを添える。

    誤り。活用は、整ったデータを意思決定や業務に役立てる段階です。注意書きを 添えても集計した数字そのものは誤ったままで、判断の材料にはなりません。 活用の段階で数えたデータの誤りを直すことはできない、と考えます。

  4. 保管の段階で、顧客データを複製し、別のサーバにも同じ内容を蓄える。

    誤り。複製は障害への備えであり、同じ内容が増えるだけです。重複した登録は 複製しても重複したまま残るため、集計の誤りは直りません。データを失わない 工夫と、データの中身を正しくする工夫は別のものです。

集めたままのデータは、そのままでは使えない

複数の店舗、複数のシステムからデータを集めると、同じものが違う姿で入ってきます。 「山田太郎」と「山田 太郎」、「東京都」と「東京」、同じ人の二重登録。 人が見れば同じだと分かるものを、コンピュータは別のものとして数えます。 そのまま集計すれば、顧客数は実際より多くなります。

処理の段階でやること

直すもの
重複 同じ顧客が別々に登録されている行をまとめる
表記のゆれ 空白や全角半角、住所の書き方をそろえる
欠けた値 未入力の項目を補うか、集計から外す
形式の違い 日付や単位を共通の形にそろえる

生成と保管でデータが集まっても、この段階を飛ばすと、正しく見える誤った数字が 出てきます。誤りに気づかないまま判断に使うことが、いちばん危険です。

段階ごとにできること、できないこと

  • 生成 … 入口で共通の会員番号を使えば、重複そのものを減らせる
  • 保管 … 置き場所と形式を決めるだけで、中身の誤りは直らない
  • 処理集めたデータの重複や誤りを直し、分析に使える形にする
  • 活用 … 整ったデータを使う段階。ここで中身を直すことはできない

試験では「集計結果がおかしい」「データがそろっていない」という場面から、 分析の前に処理が要ることを問われます。原因が中身にあるのか置き場所にあるのかで 段階を見分けてください。

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