データマネジメントデータライフサイクル★★☆

A社は、各店舗の売上データを集めて形式を整え、サーバに蓄えるところまではできているが、 その先で何に使うかが決まっていない。データライフサイクルの活用の段階を進める 取組として、最も適切なものはどれか。

正解:

  1. データの保存先を大容量のものに入れ替え、より多くのデータを蓄える。

    誤り。これは保管の段階を広げる取組です。置ける量が増えても、使い道が 決まらなければ価値は生まれず、費用だけが増えます。蓄えることは活用のための 手段であって、目的ではありません。

  2. 欠けている値や表記のゆれを見つけ、分析に使える形に直しておく。

    誤り。これは処理の段階です。問題文ではすでに形式を整えたところまで終えており、 同じ作業を繰り返しても先に進みません。処理は活用の前提を用意する工程で、 それ自体が意思決定を生むわけではありません。

  3. 来店客の年齢層を記録する項目を増やし、店員が入力するようにする。

    誤り。これは生成の段階を広げる取組です。入口を増やしてデータの種類は 増えますが、集めたデータを何に使うかは決まらないままです。使い道が 決まらないうちに項目だけ増やすと、入力の手間が無駄になります。

  4. 蓄えたデータから需要の傾向を読み取り、店舗ごとの仕入れ数量を決める。

    正解。活用は、データを意思決定や業務、新しいサービスに結び付ける段階です。 仕入れ数量という具体的な判断に使って、はじめてデータが価値を生みます。 生成から処理までの段階は、すべてこの段階のための準備です。

集めて整えただけでは、まだ何も生んでいない

材料をそろえて下ごしらえを済ませても、料理を出さなければ誰も食べられません。 データも同じで、集めて整えて蓄えるところまでは全部が準備です。 活用がライフサイクルの目的で、それ以外の段階は手段という関係になっています。

活用とは何をすることか

  • 意思決定に使う(仕入れ数量、価格、出店場所を決める)
  • 業務の進め方を変える(在庫の切れやすい商品の補充頻度を上げる)
  • 新しいサービスに結び付ける(利用履歴から一人ひとりに合う提案をする)

いずれも「データを見て、何かが変わる」ところまで来ています。 グラフを作って終わりであれば、まだ活用に届いていません。

手段の段階と混同しない

段階 この場面で当てはまる取組
生成 記録する項目を増やし、新たにデータを取り始める
保管 保存先を広げ、より多くのデータを蓄えられるようにする
処理 欠けた値や表記のゆれを直し、分析に使える形にする
活用 需要の傾向を読み取り、仕入れ数量の決定に使う

どれも必要な取組ですが、活用に結び付かなければ費用と手間が積み上がるだけです。 試験では「データはあるが使われていない」という場面が出たら、集める・整える方向ではなく、 何の判断に使うかを決める選択肢を選びます。

次の問題へ