正解:イ
各選択肢の解説
ア「顧客」「商品」のように、データとして管理する対象そのもの。
誤り。これはエンティティ(実体)の説明です。E-R図では四角形で描き、 後に1つの表になる単位です。リレーションシップはエンティティとエンティティを 結ぶ線の側に当たるもので、対象そのものではありません。
イ「顧客が商品を注文する」のような、管理する対象どうしの結び付き。
正解。リレーションシップは、エンティティどうしの間にある関連です。 E-R図では対象を結ぶ線で表し、「1人の顧客が複数回注文できる」といった 対応の数(1対多など)もあわせて書き込みます。
ウ「顧客の氏名」「商品の価格」のような、管理する対象が持つ性質。
誤り。これは属性(アトリビュート)の説明です。エンティティの中身として 書き込む項目で、表にしたときの列に当たります。対象1つの中で完結しており、 別の対象との結び付きを表すものではありません。
エ「顧客番号」のように、対象の中の1件を他と区別するための項目。
誤り。これは主キーの説明です。属性の中から、値が重複せず空にもならないものを 選んで行を特定する役にします。リレーションシップを表に落とすときに 手がかりとして使われますが、結び付きそのものではありません。
理解を深めるために
E-R図は「もの」と「つながり」の地図
E-R図(Entity-Relationship図)は、業務で扱うデータを **「何を管理するか」と「それらがどうつながっているか」**の2つだけで描いた図です。 名前のEがエンティティ、Rがリレーションシップを表しています。
ネットショップなら、次のように読み取ります。
- エンティティ … 顧客、商品 などの管理対象(四角形で描く)
- リレーションシップ … 「顧客が商品を注文する」といった対象どうしの結び付き(線で描く)
リレーションシップには「数」を書く
線を引くだけでなく、相手がいくつ対応するかも書き込みます。
- 1対1 … 1人の社員に社員証が1枚
- 1対多 … 1つの部署に複数の社員(社員の所属部署は1つ)
- 多対多 … 1人の顧客が多くの商品を注文し、1つの商品も多くの顧客に注文される
この数によって表の作り方が変わります。1対多なら多の側の表に相手の主キーを持たせ、 多対多なら間に対応を記録する表を置きます。 E-R図は表を作る前に、この判断材料を整理するための図です。
混同しやすいものとの違い
| 用語 | E-R図・表での姿 |
|---|---|
| リレーションシップ | 対象どうしの結び付き。線と対応の数で描く |
| エンティティ | 管理する対象。四角形で描き、表になる |
| 属性 | 対象が持つ性質。表の列になる |
| 主キー | 属性のうち、1件を一意に特定する項目 |
「対象の中の話か、対象と対象の間の話か」で切り分けると、 リレーションシップだけが「間」の話だと分かります。