デジタルサービス・デジタルツールデジタルサービスの活用★★☆

部品メーカーでは、取引先からの注文書をFAXや電子メールで受け取り、 担当者が自社の販売管理システムへ入力し直していた。この転記をなくすため、 取引先とデータの形式を取り決め、システム間で直接やり取りする仕組みを 導入することにした。この仕組みはどれか。

正解:

  1. 電子入札

    誤り。これは公共工事や物品調達の入札を、ネットワーク上で受け付ける仕組みです。 企業間の手続きを電子化する点は似ていますが、対象は発注先を決めるまでの 入札手続きであり、日々の注文データを交換するものではありません。

  2. EDI(電子データ交換)

    正解。通信手順とデータの形式を取引先とあらかじめ取り決めておくため、 受け取ったデータをそのまま自社システムで処理できます。 人手の転記が要らなくなり、入力ミスも防げます。

  3. インターネットバンキング

    誤り。これは銀行の窓口やATMに出向かずに、残高照会や振込をネットワーク経由で 行うサービスです。受発注の後の代金決済に関わる仕組みであり、 注文書や納品書のデータそのものを交換するものではありません。

  4. アカウントアグリゲーション

    誤り。これは複数の金融機関に持つ口座の情報を、一つの画面にまとめて 確認できるサービスです。散らばった情報を集める点は似ていますが、 集めるのは自分の口座情報であり、取引先とのやり取りではありません。

人が読む書類か、機械が読むデータか

FAXでも電子メールでも注文書は届きます。ただし届くのは人が読むための書類です。 自社のシステムに入れるには、担当者が画面を見ながら打ち直すしかありません。 件数が増えれば、その分だけ人手も入力ミスも増えます。

EDI(電子データ交換)は、この転記そのものをなくす仕組みです。 注文データを、相手のシステムから自社のシステムへ、人を介さずに渡します。

取り決めが先、交換は後

EDIの要は「決まった形式」にあります。

  • 項目の並び順、桁数、商品コードの体系をそろえておく
  • どの通信手順でつなぐかを決めておく
  • 送信の時間帯やエラーが出たときの対応も決めておく

こうした取り決めを先に済ませてあるからこそ、受け取った側は人手をかけずに そのまま処理できます。逆に言えば、形式を合わせていない相手とは交換できません。 電子メールにPDFを添付して送る方法と決定的に違うのはこの点です。

混同しやすいものとの違い

用語 何をするもの
EDI(電子データ交換) 企業間で受発注などのデータを決まった形式で直接交換する
電子入札 入札への参加と応札をネットワーク上で行う
インターネットバンキング 残高照会や振込をネットワーク経由で行う
アカウントアグリゲーション 複数の金融機関の口座情報をまとめて表示する

試験では「企業間で」「決まった形式で」「システムからシステムへ」の3つが そろったらEDIだと判断してください。

次の問題へ