C社の技術者は、開発・製造・営業といった仕事の種類で分けた部門に所属しながら、 同時に担当する製品グループにも所属し、部門長と製品グループ長の双方から 指示を受けて働いている。この組織形態はどれか。
正解:ウ
ア職能別組織
誤り。開発・製造・営業など仕事の種類ごとに部門を分けた形です。C社にも この区分はありますが、職能別組織だけなら指示系統は所属部門の一本に なります。製品側という第二の指示系統がある点が説明できません。
イ事業部制組織
誤り。製品や地域ごとに事業部を置き、その中に開発から営業までをそろえて 事業部長へ権限を委ねる形です。人は事業部に属し指示系統も一本なので、 職能部門と製品側の両方から指示を受ける状態にはなりません。
ウマトリックス組織
正解。職能別と製品別など二つの軸を掛け合わせ、一人が両方に属する形です。 人材や設備を共用できる半面、二つの指示が食い違うと現場が板挟みになるため、 権限の調整が欠かせません。
エプロジェクト組織
誤り。特定の目的のために各部門から人を集め、目的を達成したら解散する 一時的な組織です。C社の製品グループは常設で期限も設けられていないため、 解散を前提とするこの形には当てはまりません。
上司が二人いる組織
多くの組織はピラミッド型で、一人の部下に上司は一人です。マトリックス組織は そこをあえて崩し、仕事の種類による縦の系統と、製品や地域による横の系統を 交差させます。表にすると格子(マトリックス)状に見えるのが名前の由来です。
なぜわざわざ二重にするのか
- 技術者を製品ごとに固定せずに済み、専門人材を全社で融通できる
- 製品側にも責任者がいるので、市場の要求が職能部門に届きやすい
- 一方で、指示が競合したときに誰が決めるかを事前に決めておかないと現場が止まる
利点と欠点が裏表なので、試験では「板挟み」「命令系統の複雑化」といった 言い回しで欠点のほうが問われることもあります。
四つの組織形態の違い
| 組織形態 | かたち |
|---|---|
| マトリックス組織 | 職能別と製品別など二つの軸に同時に属する |
| 職能別組織 | 開発・製造・営業など仕事の種類で部門を分ける |
| 事業部制組織 | 製品や地域ごとの事業部に権限を委ねる |
| プロジェクト組織 | 目的達成まで各部門から人を集める一時的な組織 |
事業部制をさらに進め、独立した会社のように資本や損益まで区切って任せるのが カンパニー制組織です。見分ける鍵は、指示系統が一本か二本か、 そして組織が常設か期限つきかの二点です。