経営・組織論経営管理★★★

人材の確保に悩むH社は、かつて自社を退職して他社で経験を積んだ人と交流会などで つながりを保ち、希望する人を再び自社に迎え入れる仕組みを整えた。 この取組を表す用語として、最も適切なものはどれか。

正解:

  1. リファラル採用

    誤り。これは在籍中の従業員に友人や知人を紹介してもらい、その人を選考する 採用手法です。人づてに人材を探す点はH社と似ていますが、対象は退職者に 限りません。「元従業員か、従業員の知人か」で区別します。

  2. リテンション

    誤り。これは今いる人材が辞めずに働き続けられるよう、処遇や職場環境を 整える取組です。人材不足への対処という目的は同じですが、働きかける先が 在籍者か退職者かが違います。H社は既に辞めた人に声を掛けています。

  3. アルムナイ採用

    正解。アルムナイは「卒業生」を意味し、企業では退職した元従業員を指します。 自社の仕事の進め方を知っている上に、外で得た経験も持ち帰るため、 早く戦力になりやすいことが期待されます。

  4. タレントマネジメント

    誤り。これは従業員の技能・資格・経験を一元的に把握し、適所への配置や 育成に生かす仕組みです。扱う対象が社内の人材情報である点が、 社外にいる退職者へ働きかけるアルムナイ採用との違いです。

「辞めた人」は縁が切れた人ではない

かつて退職者は、会社と縁が切れた存在とみなされがちでした。 しかし人材の獲得が難しくなるにつれ、退職者は 「自社を既に理解していて、外の経験まで身につけた人」という見方に変わってきました。 交流会やSNSのコミュニティで関係を保ち、 本人の希望とタイミングが合えば戻ってきてもらう。これがアルムナイ採用です。

人材確保の打ち手は「誰に働きかけるか」で分かれる

  • 社外の元従業員 に働きかける — アルムナイ採用
  • 従業員の知人 に働きかける — リファラル採用
  • 今いる従業員 が辞めないようにする — リテンション
  • 今いる従業員 を適所に配置する — タレントマネジメント

前の2つは人を新たに迎える話、後ろの2つは今いる人を生かす話です。 どちらも人材不足への対処という点では同じ土俵に乗るため、混同が起きます。

紛らわしい用語の整理

用語 何をするか
アルムナイ採用 退職した元従業員とつながり続け、再び迎え入れる
リファラル採用 従業員の紹介で、その友人・知人を選考する
リテンション 処遇や環境を整え、在籍者の離職を防ぐ
タレントマネジメント 従業員の技能や経験を把握し、配置・育成に生かす

試験では、問題文に「退職した」「元従業員」とあればアルムナイ採用、 「従業員の紹介」「知人」とあればリファラル採用と読み分けられます。 どちらも人づてという点は共通なので、誰が対象かで判断してください。

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