マインド・スタンスマインド・スタンス★★☆

長年、電話と紙の伝票で注文を受けてきた食品卸売会社が、取引先とのやり取りを Web受注システムに切り替えることを決めた。ベテラン営業担当のAさんの行動として、 変化への適応の考え方に最も沿うものはどれか。

正解:

  1. 新しい仕組みの操作を自分で覚えながら、電話応対で培った確認の手順のうち残す価値があるものを新しい手順に組み込めないか考える。

    正解。「既存の価値観の尊重すべき点を認識しつつ、環境変化に応じた新たな行動様式や スキルを身につけている」という行動例そのものです。自ら操作を覚えにいく点で、 主体的に学ぶ姿勢も満たしています。

  2. 紙の伝票のほうが確実なので、自分の担当先だけは従来の電話受注を続け、Web受注への切替えは若手の担当者に任せる。

    誤り。変化を受け入れずに従来のやり方を守り、新しい仕組みへの対応を他人に任せる 行動です。担当先ごとに受注方法が分かれれば、切替えの目的である業務の一本化も 崩れます。変化への適応は、まず自分が受け入れるところから始まります。

  3. これまでのやり方は捨てるべきものだと考え、電話で顧客の事情を確かめる工程も含めて廃止し、新しい手順だけに合わせる。

    誤り。新しい仕組みに合わせようとする点は前向きですが、行動例には「既存の価値観の 尊重すべき点を認識しつつ」と書かれています。積み上げてきたものを見極めずに すべて捨てるのは、適応ではなく単なる置き換えです。

  4. 操作は会社が研修を開いてから覚えればよいと考え、それまでは受注の入力を同じ営業所の別の担当者に代行してもらう。

    誤り。研修を受けること自体は問題ありませんが、それまで何もせず入力を他人に 代行させるのは受け身の姿勢です。行動例は「適応するために自ら主体的に学んでいる」 であり、用意されるのを待っている状態はここに当てはまりません。

変化への適応は「乗り換え」ではなく「持ち替え」

引っ越しのとき、家具をすべて捨てて新品で揃える人はあまりいません。使い続ける値打ちの あるものは持っていき、新しい部屋に合わないものは手放します。仕事のやり方が変わるときも 同じで、これまでの経験のうち何が残せるかを見極めながら、新しい進め方を身につけて いくことが求められます。

この項目が求めている行動

シラバスの行動例は次の2つです。

  • 環境や仕事・働き方の変化を受け入れ、適応するために自ら主体的に学んでいる
  • 既存の価値観の尊重すべき点を認識しつつ、環境変化に応じた新たな価値観、行動様式、 知識、スキルを身につけている

つまり「変化を受け入れる」「自分から学ぶ」「これまでを全否定しない」の3つが同時に 問われます。どれか1つが欠けている行動は、この項目としては足りていません。

選択肢の行動を並べると

行動 何が足りないか
経験の残すべき点を活かしつつ自分で操作を覚える 不足なし(行動例に合致)
従来のやり方を続け、切替えは若手に任せる 変化を受け入れていない。他人任せ
これまでのやり方をすべて廃止する 既存の価値観の尊重すべき点を見ていない
研修が開かれるまで手を付けない 自ら主体的に学んでいない

この分野では「熱心に見えるが方向が違う行動」も誤答として置かれます。新しいものへ 全面的に飛びつく選択肢が正解とは限らない、というのが見分けどころです。

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