マインド・スタンスマインド・スタンス★★★

食品スーパーを展開する企業が、「小さく試し、利用者の反応を見て直し続ける」ことを 方針に掲げ、スマートフォンアプリのクーポン機能を1店舗で公開したが、利用は想定を 下回った。担当チームの次の進め方として、最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 使わなかった来店客に理由を聞き、配信の仕方を絞った版を2週間後に同じ店舗で試す。

    正解。行動例「新しい取組や改善を、失敗を許容できる範囲の小さいサイクルで行い、 顧客・ユーザーのフィードバックを得て反復的に改善している」に当たります。 想定を下回ったことは、次の一手を決める材料が得られたという点で成果です。

  2. 想定を下回った原因の分析報告書をまとめ、経営会議の承認を得てから次の案に移る。

    誤り。分析も説明も必要ですが、承認を待つ間サイクルは止まります。1店舗という 小さな範囲にしたのは、結果を素早く次の周回に回すためです。手続を厚くすると、 小さく試した利点が消えてしまいます。

  3. 次は取りこぼさないよう、考えられる機能をすべて作り込んでから全店で公開する。

    誤り。熱心ではありますが向きが逆です。作り込んでから一斉に出すと、外れたときの 損失が大きく、直す機会も一度きりになります。反復的なアプローチは、当たりが 見えない段階ほど範囲を小さく保ちます。

  4. 今回の試みは取りやめ、以前から続けている紙のクーポンの配布に戻して様子を見る。

    誤り。振るわなかった結果を失敗と決めつけ、学びを取り出さないまま元のやり方に 戻す判断です。行動例では、軌道修正して学びを得られれば成果とみなします。 やめる場合でも、何が分かったのかを次に残す必要があります。

失敗をどう扱うかで、次の一手が変わる

反復的なアプローチは、うまくいくか分からないことを、失敗しても取り返せる大きさで 試し、利用者の反応を見て直す進め方です。ここで問われるのは手法の名前ではなく、 思ったとおりにならなかったときに何をするか、という姿勢のほうです。

1店舗で公開したのに反応が鈍かった、という状況は、まさにそのために作った状況です。 全店に出す前に「この配信の仕方では響かない」と分かったのですから、 損失は小さく、材料は手に入っています。

小さくしたのは、速く回すため

  • 範囲を小さくする目的は、外れたときの損失を抑えることと、次の周回を早く始めること
  • 利用者に直接理由を聞けば、社内の推測よりも確かな手掛かりが得られる
  • 直した版をまた出せば、その改善が効いたかどうかまで確かめられる

シラバスは「失敗したとしてもその都度軌道修正し、学びを得ることができれば“成果”で ある」としています。失敗そのものより、そこから何も持ち帰らないことのほうが問題です。

進め方による違い

進め方 外れたときにどうなるか
反復的なアプローチ 損失が小さく、学びを取り出して次の周回で直せる
一度に作り込んで公開 損失が大きく、直す機会が限られる
承認を待ってから次へ 判断は慎重になるが、周回の間隔が延びる

試験では、「小さく」「反応を見て」「もう一度試す」がそろっているかを見てください。 規模を大きくする選択肢、周回を止める選択肢、元に戻す選択肢はいずれも外れます。

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