問題 3★★☆

20ほどの作業からなるプロジェクトで、ある作業の完了が2日遅れた。この遅れが プロジェクト全体の完了予定日に響くかどうかを見極めるとき、最も役立つ図はどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. ア各作業の予定と実績を横棒で並べ、時間軸に沿って進み具合を示した図。

    誤り。これはガントチャートです。どの作業がいつからいつまでで、今どこまで 進んだかは一目で分かりますが、作業どうしのつながりは表さないため、遅れた作業の 後ろにどの作業が控えているかまでは読み取れません。

  2. イ業務やプログラムの処理手順を、判断や分岐を含めて記号と矢印で示した図。

    誤り。これはフローチャートです。矢印でつなぐ見た目がアローダイアグラムと 似ているため混同されますが、表しているのは処理の手順であって、 作業に何日かかるかという時間の情報を持ちません。

  3. ウある結果に影響する要因を、大きな分類から小さな分類へ枝分かれさせた図。

    誤り。これは特性要因図です。なぜ遅れが起きたのかを整理する段階では役立ちますが、 原因を並べても、その遅れが完了予定日まで届くかどうかは分かりません。 問われているのは原因ではなく、日程への波及です。

  4. エ作業の前後関係を矢印でつなぎ、作業の流れと全体の所要期間を示した図。

    正解。アローダイアグラムは作業の前後関係を表すので、遅れた作業の後ろに何が 控えているかをたどれます。最も日数のかかる経路上の作業なら全体が遅れ、 余裕のある経路上なら吸収できる、と判断できます。

理解を深めるために

「いつやるか」の図と「どの順でやるか」の図

日程を表す図は二つあり、得意なことが違います。ガントチャートは横軸が日付で、 作業ごとに棒が引かれます。カレンダーに予定を書き込んだ姿に近く、 「今どこまで進んだか」を見せるのに向いています。

アローダイアグラムは、作業を矢印でつないで前後関係を表します。 「Aが終わらないとBは始められない」という依存が図に現れるので、 どの作業がどこにつながっているかをたどれます。

遅れの影響は前後関係でしか分からない

作業の遅れが全体に響くかどうかは、その作業の後ろに何が控えているかで決まります。

  • 開始から終了まで、最も日数のかかる経路(クリティカルパス)の上にある作業が 遅れると、その分だけ全体の完了が遅れる
  • 余裕のある経路上の作業なら、余裕の範囲内で吸収でき、全体には響かない

ガントチャートでも「その作業が遅れている」ことは分かります。しかし、 そこから先へどう波及するかは、前後関係を持つアローダイアグラムの領分です。

混同しやすい図の違い

図 何を表すか
アローダイアグラム 作業の前後関係と、全体の所要期間
ガントチャート 各作業の期間と進捗を、時間軸に沿って
フローチャート 処理や業務の手順と、その分岐
特性要因図 結果に影響する要因の分類

進捗報告に貼るならガントチャート、日程を組み立てたり遅れの波及を見たりするなら アローダイアグラム、と場面で使い分けます。

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