情報セキュリティの脅威攻撃手法★★★

インターネットバンキングで振込をしたところ、接続先は正規のサイトで、画面にも 自分が入力したとおりの振込先と金額が表示されていたのに、実際には別の口座へ 送金されていた。利用者のPCはマルウェアに感染していた。この攻撃はどれか。

正解:

  1. フィッシング

    誤り。本物そっくりの偽サイトやメールへ誘導し、IDやパスワードを利用者自身に 入力させる攻撃です。今回は正規のサイトに接続しており、偽サイトは出てきません。

  2. 中間者攻撃

    誤り。通信経路の途中に割り込んで盗聴や改ざんをする攻撃です。今回は経路ではなく 利用者のPCの中で書き換えが起きているため、通信の暗号化では防げません。

  3. MITB攻撃

    正解。ブラウザに入り込んだマルウェアが、送信の直前に内容を書き換えます。 画面には入力したとおりに表示されるため、利用者は異常に気づけません。

  4. キーロガー

    誤り。キー入力を記録して外部へ送るマルウェアです。感染している点は共通ですが、 入力を盗み取るだけで、送金先や金額を書き換える働きはありません。

ブラウザの中に居座られると、目で見ても分からない

MITB(Man-in-the-browser)攻撃は、マルウェアが利用者のブラウザの内部に 入り込み、入力された内容を送信の直前に別のものへ差し替える攻撃です。

正規のサイトに接続し、通信も暗号化されている。画面には自分が打った振込先が 出ている。それでもサーバへ届く内容だけが違う、という状態になります。 利用者の目に見える情報がすべて正しいままなので、気づく手がかりがありません。

中間者攻撃との違いは「割り込む場所」

攻撃 どこで何をするか
MITB攻撃 利用者のブラウザ内部で、送信内容を書き換える
中間者攻撃 通信経路の途中に割り込み、盗聴・改ざんする
フィッシング 偽サイトへ誘導し、利用者自身に入力させる
キーロガー キー入力を記録して外部へ送る

MITB攻撃は、割り込む場所が違うだけとみて中間者攻撃の一種に数えることもあります。 ただし試験では、経路上の割り込みか端末のブラウザ内部かで区別されるので、 今回のように端末が感染している場面はMITB攻撃を選びます。

見分けの手がかり

  • 偽サイトへ誘導された → フィッシング
  • 公衆無線LANなど、経路の途中で覗かれた → 中間者攻撃
  • 正規サイトに正しく接続しているのに送信内容だけ違う → MITB攻撃

暗号化通信は経路を守る仕組みなので、端末の中で書き換えられる攻撃には効きません。 「暗号化していたのに被害に遭った」という記述は、MITB攻撃を示す典型的な合図です。

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