サービスマネジメントサービスマネジメント★☆☆

情報システムの運用サービスを外部の事業者に委託するときに取り交わす SLAの説明として、最も適切なものはどれか。

正解:

  1. 利用者にアンケートを行い、サービスへの満足度を点数で集計して経営層に報告する調査。

    誤り。これは顧客満足度調査の説明です。どちらもサービスの良し悪しを見る点で 似ていますが、SLAは事前に合意した数値と実績を突き合わせるもの、満足度調査は 利用者の主観を後から集めるものです。測るのが約束か、印象かで区別します。

  2. 事業者と顧客が、提供するサービスの範囲と品質の水準を数値などで定め、合意した文書。

    正解。SLAは「どのサービスを、どの水準で提供するか」を提供者と顧客が 事前に合意した文書です。月間稼働率99.5%以上、障害の一次回答は受付から 1時間以内、というように測れる形で書くのが要点です。

  3. 合意した品質の水準を達成できているかを定期的に測定し、報告と見直しを重ねる活動。

    誤り。これはSLM(サービスレベル管理)の説明です。SLAで定めた水準が 守られているかを測り、報告・レビューして改善します。取り決めた文書がSLA、 それを回して維持・改善する活動がSLMという関係です。

  4. 提供者が社内の運用担当者に向けて、日々の作業手順と担当の分担を定めた文書。

    誤り。これは運用手順書(作業標準)の説明です。SLAと混同しやすいのは どちらも品質に関わる文書だからですが、SLAは提供者と顧客の間で交わす合意で、 社内だけで完結する文書ではありません。誰と誰の取り決めかで見分けます。

口約束を数字に変えたものがSLA

「たぶん止まりません」「何かあればすぐ直します」では、サービスが良かったのか 悪かったのかを後から言い合うことになります。SLAは、その曖昧さをなくすために、 提供する内容と品質を数値で書き、提供者と顧客の双方が合意した文書です。

SLAに書く典型的な項目

  • 月間のサービス稼働率(99.5%以上、など)
  • 障害を受け付けてからの一次回答時間、復旧の目標時間
  • 問合せを受け付ける時間帯(平日9時〜18時、など)
  • 水準を満たせなかった場合の対応(利用料の減額など)

数値で書けないものはSLAに載せても管理できません。「速やかに対応する」ではなく 「30分以内に一次回答する」と書けるかどうかが、実務での分かれ目になります。

混同しやすいものとの違い

用語 何を指すか
SLA 提供者と顧客が合意した、サービス水準を定めた文書
SLM(サービスレベル管理) SLAの達成状況を測り、報告・改善する活動
顧客満足度調査 利用者の主観的な評価をアンケートで集める
運用手順書 提供者の社内で作業手順と分担を定めた文書

試験では「誰と誰の間の取り決めか」と「文書か活動か」の二点で切り分けます。 提供者と顧客の間で交わした文書ならSLA、その文書を使って測り改善する動きなら SLMです。SLAを結んだだけでは品質は保たれず、SLMを回して初めて維持できます。

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