ビジネス変革の方法論社会変化の動向★☆☆

各国の政府や企業が目標に掲げている、温室効果ガスの排出量から森林などによる 吸収量・除去量を差し引いて、全体として実質ゼロにしようとする考え方はどれか。

正解:

  1. カーボンニュートラル

    正解。ニュートラル(中立)とは、排出を完全になくすという意味ではありません。 減らしきれない排出を森林の吸収や回収技術で相殺し、 差し引きの合計をゼロにするという考え方です。

  2. カーボンフットプリント

    誤り。これは製品やサービスが原材料の調達から廃棄までに出す温室効果ガスを、 CO2の量に換算して表示する仕組みです。温室効果ガスを扱う点は同じですが、 こちらは量を測って見せる指標であり、収支をゼロにする目標ではありません。

  3. サーキュラーエコノミー

    誤り。これは循環型経済のことで、資源を使い捨てにせず、修理・再利用・再生に よって循環させ続ける経済の仕組みを指します。環境への配慮は共通していますが、 着目しているのは資源の循環であって、温室効果ガスの収支ではありません。

  4. SDGs

    誤り。これは国連が採択した持続可能な開発目標で、貧困や教育、気候変動など 17の目標からなる2030年までの国際目標です。気候変動対策も含まれますが、 対象範囲がはるかに広く、排出量の差し引きだけを表す言葉ではありません。

「ゼロにする」ではなく「差し引きでゼロにする」

家計にたとえると分かりやすい考え方です。支出(排出)を完全になくすことはできない ので、その分だけ収入(吸収)を用意して、残高をゼロにそろえる。 カーボンニュートラルが目指しているのは、この状態です。

排出を減らす + 残りを相殺する

工場の稼働や輸送をすべて止めることは現実的ではありません。そこで二段構えを取ります。

  • 省エネや再生可能エネルギーへの切替えで、まず排出そのものを減らす
  • どうしても残る分を、森林による吸収やCO2の回収・貯留で相殺する

日本は2050年カーボンニュートラルを目標に掲げており、企業にとっては 調達先の選定や製品設計にまで影響する、経営レベルのテーマになっています。

混同しやすいものとの違い

用語 何を表すか
カーボンニュートラル 排出量と吸収・除去量を差し引いて実質ゼロにする
カーボンフットプリント 製品が一生の間に出す温室効果ガスをCO2換算で表示する
サーキュラーエコノミー 資源を捨てずに循環させ続ける経済の仕組み
SDGs 2030年までの達成を目指す17の国際目標

試験では「実質ゼロ」「差し引きゼロ」という言い回しが出たらカーボンニュートラルです。 排出をゼロにすることだと覚えていると、言い換えの選択肢で迷います。

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