正解:イ
各選択肢の解説
アファイルサーバを再起動して、報告者のPCから接続できるようになるかを確かめる。
誤り。他のPCは接続できているので、ファイルサーバが原因である見込みは低い状況です。 再起動は、正常に使っている他の利用者の作業を止めてしまいます。 原因を特定する前に復旧措置を試す、順序の誤りです。
イ報告者のPCに固有の部分(ケーブルの接続、IPアドレスなどの設定)から確かめる。
正解。同じサーバに他のPCは接続できているので、サーバやフロア共通の経路は動いています。 他と違うのは報告者のPCの側なので、そこに絞って原因を探すのが障害の切分けです。
ウフロアのスイッチングハブを予備の機器に交換し、報告者のPCの接続を確かめる。
誤り。同じフロアの他のPCが接続できているので、スイッチングハブ全体の故障は考えにくい状況です。 機器の交換は、原因を特定してから行う復旧措置です。疑わしくても、まず差し込む口を 替えてみるなど、範囲を絞る確認が先です。
エ原因が分かるまで、部門の全員にファイルサーバの利用を中止するよう連絡する。
誤り。影響が出ているのは報告者のPC1台で、他の利用者は正常に使えています。 全員の業務を止めるのは、障害の範囲を見誤った対応です。 影響範囲を確かめ、それに見合った対応を取ります。
理解を深めるために
「どこまで正常か」で、疑う範囲を絞る
家の1部屋だけ電気がつかないとき、まず疑うのはその部屋の電球やスイッチで、 電力会社や家全体のブレーカーではありません。他の部屋がついているからです。 ネットワークの障害の切分けも同じで、正常に動いている部分を手掛かりに、 原因がありそうな範囲を狭めていきます。
なぜPCの側から確かめるのか
この場面で分かっていることを整理すると、次のようになります。
- 同じフロアの他のPCは、同じファイルサーバに接続できている
- したがって、ファイルサーバ、フロアの共通の経路は動いている
- 他と違うのは、報告者のPC(ケーブル、差し込み口、IPアドレスなどの設定)
ネットワーク運用管理の対応は、次の順に進めます。
- 障害の切分け: 正常な部分との比較で、原因がありそうな範囲を絞る
- 障害原因の特定: 絞った範囲を調べ、原因を突き止める
- 復旧措置: 原因に合った処置(ケーブルの差し直し、設定の修正、機器の交換など)を行う
順序を飛ばして復旧措置から始めると、関係のない部分を止めたり、 原因が分からないまま再発させたりします。
混同しやすい対応との違い
| 対応 | 位置づけ | この場面での評価 |
|---|---|---|
| 報告者のPC固有の部分を確かめる | 障害の切分け | 正常な部分と違う所に絞っている |
| ファイルサーバの再起動 | 復旧措置 | 正常な部分を止める |
| スイッチングハブの交換 | 復旧措置 | 原因の特定を飛ばしている |
| 全員への利用中止の連絡 | 影響の抑え込み | 障害の範囲を見誤っている |
試験では「他は正常」という情報から、疑う範囲を絞れるかが問われます。 最初の一手は、直すことではなく範囲を狭めることです。