問題 22★★★

部門のマルウェア対策を管理策タイプ(予防・検知・是正)で整理したところ、添付ファイルの 実行制限、標的型メール訓練、感染端末の初期化と復元の手順があった。不足しているタイプを 補う管理策として、最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. アOSとソフトウェアの修正プログラムを、公開後すみやかに適用する。

    誤り。修正プログラムの適用は、攻撃に使われる弱点を事前になくす予防の管理策です。 重要な対策なので足りないものに見えますが、予防は実行制限と訓練で既に揃っています。 起きる前に防ぐのか、起きたことに気づくのかで分けます。

  2. イ業務データを毎日バックアップし、復元の手順を定期的に試す。

    誤り。バックアップは、感染や破壊が起きた後に元の状態へ戻すための是正の管理策です。 「備え」として事前に行うので予防と思われがちですが、効果が出るのは被害の後です。 是正には初期化と復元の手順が既にあります。

  3. ウ端末の不審なふるまいを常時監視し、見つけたら担当者に通知する。

    正解。既存の3つは予防が2つ、是正が1つで、侵入に気づく検知がありません。 予防をすり抜けた感染を見つけられなければ、是正の手順も始められません。

  4. エ利用者に、不審なメールの見分け方を教える研修を行う。

    誤り。研修は、利用者が不審なメールを開かないようにする予防の管理策で、標的型メール訓練と 同じタイプです。人に働きかける対策なので別枠に見えますが、効く時点は事故の前です。 同じタイプを重ねても、欠けているタイプは埋まりません。

理解を深めるために

管理策タイプは「いつ効くか」で分ける

JIS Q 27002 では、管理策に属性を付けて整理でき、その1つが**管理策タイプ(予防・検知・是正)**です。 火事にたとえると、燃えにくい建材や火気の管理が予防、火災報知器が検知、消火と建物の修復が是正です。 報知器がなければ、消火を始めるきっかけがありません。

3つのタイプを揃える理由

  • 予防: 事故が起きる前に、起きにくくする(実行制限、修正プログラムの適用、研修)
  • 検知: 起きた事故や兆候に気づく(ふるまいの監視、ログの確認、アラート)
  • 是正: 起きた事故の影響を抑え、元に戻す(初期化、バックアップからの復元)

予防は完全ではないので、すり抜けたときに気づく仕組みと戻す仕組みを用意します。 この部門のように予防と是正だけが厚いと、感染に気づくのが利用者の申告頼みになり、 是正の手順を始めるまでの時間が延びて被害が広がります。

混同しやすいものとの違い

管理策 タイプ 効く時点
ふるまいの常時監視と通知 検知 事故が起きている最中
修正プログラムの適用 予防 事故の前
不審メールの研修 予防 事故の前
バックアップと復元の訓練 是正 事故の後

対策を「事前に行うか」ではなく「効くのが事故の前か、最中か、後か」で分類するのが見分けるこつです。

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