問題 14★★☆

長期の出張から戻った社員のノートPCを社内LANにつなぐ前に、OSの修正プログラムや マルウェア定義ファイルが最新かを自動で確かめ、条件を満たさないPCは 更新用の区画にだけ接続させたい。この仕組みとして、最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. ア検疫ネットワーク

    正解。接続しようとするPCの状態を検査し、基準を満たすまで隔離した区画に置いて 更新させ、満たしたら社内LANへの接続を許す仕組みです。

  2. イVPN(仮想専用ネットワーク)

    誤り。VPNは社外と社内の間に暗号化した仮想的な専用の通り道を作る技術です。 社外から社内につなぐ場面で使うので混同しやすいですが、守るのは通信の経路で、 つないでくるPCが安全な状態かは確かめません。

  3. ウIPS(侵入防止システム)

    誤り。IPSは、流れる通信の中身から攻撃を見つけて遮断します。 見ているのは通信で、接続してくるPCの修正プログラムの適用状況ではありません。 接続前に端末の状態で通すかどうかを決める仕組みではありません。

  4. エリバースプロキシ

    誤り。リバースプロキシは、外部からの要求をいったん受けて内部のWebサーバへ 中継する仕組みです。守る対象はサーバ側で、社内LANにつなぐPCの状態の確認とは 向きも目的も違います。

理解を深めるために

入国前の検疫所と同じ

海外から帰った人や荷物は、国内に入る前に検疫所で検査を受け、問題があれば いったん留め置かれます。検疫ネットワークは、これを社内LANの入口で行う仕組みです。

なぜ「つなぐ前」に確かめるのか

社外に持ち出していたPCは、修正プログラムや定義ファイルの更新が止まっていたり、 出先でマルウェアに感染していたりすることがあります。 ファイアウォールなどの境界防御は社外からの通信を見張りますが、 こうしたPCを社員が社内LANに直接つなげば、境界の内側に持ち込まれてしまいます。

検疫ネットワークでは、次の順で処理します。

  1. 接続しようとするPCの状態(修正プログラム、定義ファイルなど)を検査する
  2. 基準を満たさないPCは、更新用の隔離された区画にだけつなぐ
  3. 更新して基準を満たしたら、社内LANへの接続を許可する

混同しやすいものとの違い

仕組み 何を見て、何を守るか
検疫ネットワーク 接続してくる端末の状態を確かめ、社内LANを守る
VPN 通信の経路を暗号化し、盗み見・改ざんから守る
IPS 流れる通信の中身を見て、攻撃を遮断する
リバースプロキシ 外部からの要求を中継し、内部のWebサーバを守る

試験では、確かめる対象が「端末の状態」か「通信の中身」か「経路」かで見分けます。 接続の前に端末を検査して隔離する、という記述があれば検疫ネットワークです。

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