問題 16★★★

脅威情報から、マルウェアが外部の指令サーバとの通信に使うドメイン名が判明した。 社員は業務で多様なWebサイトを閲覧する必要がある。 全社のPCからこのドメインへの通信を止める対策として、最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア社内のWebサーバの前段にWAFを置き、このドメインからの攻撃の通信を遮断する。

    誤り。WAFは外部から自社のWebアプリケーションへ向かう通信を検査して守る製品です。 今回止めたいのは、社内のPCから外部の指令サーバへ出ていく通信で、向きが逆です。 Webサーバの前に置いても、PCからの通信は通りません。

  2. イURLフィルタリングを許可リスト方式に切り替え、業務で使うサイトだけを通す。

    誤り。許可リスト方式なら該当ドメインも止まりますが、業務で多様なサイトを 閲覧するという条件では、必要なサイトまで止めてしまいます。閲覧先が限られる 端末に向く方式で、この条件では業務への影響が大きすぎます。

  3. ウURLフィルタリングの拒否リストにこのドメインを登録し、全社のPCからの接続を遮断する。

    正解。止めたい相手が特定できており、ほかの閲覧は自由にしたい場面なので、 そのドメインだけを拒否リストに載せて遮断するのが合っています。

  4. エこのドメインに接続しないよう全社員に周知し、不審なリンクを開かないよう求める。

    誤り。指令サーバとの通信は、感染したPC上のマルウェアが利用者の操作なしに 自動で行います。社員がリンクを開かないよう気をつけても、 すでに感染したPCからの通信は止まりません。

理解を深めるために

「この店には行かないで」と「この店にだけ行って」

出入り禁止の店が1軒だけ分かったなら、その店の名前を貼り出せば済みます。 「指定の店以外は全部禁止」にすると、確かにその店にも行けなくなりますが、 普段の買い物までできなくなります。どちらを選ぶかは、止めたい相手が特定できているかと、 ほかの行き先をどれだけ自由にしておく必要があるかで決まります。

なぜ拒否リストなのか

URLフィルタリング(Webフィルタリング)は、PCから外部のWebサイトへの接続を、 宛先のURLやドメインで許可・遮断する仕組みです。リストの使い方は2通りあります。

  • 拒否リスト(ブロックリスト): 載せた宛先だけを止め、ほかは通す。 特定の危険な宛先が分かっているときに、業務への影響を抑えて止められる。 ただし載っていない未知の宛先は通る
  • 許可リスト(アローリスト/パスリスト): 載せた宛先だけを通し、ほかは止める。 未知の宛先も止まるが、閲覧先が限られる業務でないと使いにくい

今回は止める宛先が特定でき、多様な閲覧が必要なので、拒否リストが合います。 なお、URLフィルタリングで止まるのは、フィルタリングを通るWebの通信です。 あわせて、過去にこのドメインへ接続したPCがないかをログで確かめ、 あれば感染を疑って調べます。

混同しやすいものとの違い

対策 止める通信と向き
拒否リスト(URLフィルタリング) 社内から外へ。載せた宛先だけを止める
許可リスト(URLフィルタリング) 社内から外へ。載せた宛先以外をすべて止める
WAF 外から自社のWebアプリケーションへ。攻撃の通信を止める
社員への周知 人の操作には効くが、マルウェアの自動通信は止まらない

試験では、通信の向き(内から外か、外から内か)と、宛先を特定できているかの2点で見分けます。

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