問題 23★★★

情報資産の洗い出しで、自社Webサイトに掲載済みの製品カタログの情報を 情報資産に含めるかが議論になった。この情報の扱いとして、最も適切なものはどれか。

正解:ウ

各選択肢の解説

  1. ア既に公開されていて秘密ではないので、守る必要はなく情報資産には含めない。

    誤り。情報セキュリティを機密性だけで考える誤解です。 公開情報は漏えいの心配はなくても、書き換えられたり見られなくなったりすれば 顧客や取引に影響します。守る観点は機密性だけではありません。

  2. イ情報資産に含めるが、漏えいを防ぐため極秘に分類して閲覧を社内に限る。

    誤り。情報資産に含める点は正しいものの、分類の付け方がずれています。 既に公開している情報を極秘として閲覧を制限するのは、 重要度の見積もりを誤った過剰な対策で、公開の目的とも矛盾します。

  3. ウ情報資産に含め、改ざんや閲覧できない状態を防ぐ観点で重要度を判断する。

    正解。公開情報は機密性の重要度こそ低いものの、内容の正しさ(完全性)と 見られる状態(可用性)が損なわれると困るので、情報資産として管理します。

  4. エ掲載内容の管理は広報部門の責任なので、情報資産の洗い出しからは外す。

    誤り。管理責任を負う部門がどこかと、情報資産に当たるかどうかは別の問題です。 情報資産の洗い出しでは、どの部門が持つ情報も対象にし、 その部門を管理責任者として記録します。

理解を深めるために

「秘密ではない」は「守らなくてよい」ではない

駅の時刻表は誰でも見られますが、勝手に書き換えられたら大混乱になります。 公開している情報にも、正しいままであること、いつでも見られることが求められます。

なぜ公開情報も情報資産なのか

情報資産とは、組織にとって価値のある情報と、それを扱う情報システムや文書などです。 重要度は、機密性・完全性・可用性の三つの観点で考えます。

  • 機密性:公開済みなので、漏えいの影響はほとんどない
  • 完全性:価格や仕様が書き換えられると、顧客の誤解や取引の混乱を招く
  • 可用性:サイトが見られないと、問合せ対応や販売の機会を失う

つまり、機密性の重要度は低くても、完全性と可用性の重要度は高い情報です。 洗い出しで外してしまうと、Webサイトの改ざん対策や停止時の備えが 検討の対象から抜け落ちます。

誤った判断との違い

判断 どこがずれているか
含めて、三要素で重要度を判断 完全性と可用性の観点が拾える
秘密ではないので含めない 機密性しか見ていない
含めるが極秘に分類 重要度の見積もりを誤り、公開の目的と矛盾する
広報の責任なので外す 管理責任の所在と資産かどうかを混同している

試験では「公開済み」「秘密ではない」という条件が出たら、 完全性と可用性の観点が残っていないかを確かめると選べます。

前の問題へ次の問題へ