問題 26★★☆

本社の1か所にすべてのサーバを置いていた企業が、地震で全業務が止まる事態に備えて、 サーバとデータを東日本と西日本の2拠点に分けて配置した。 このリスク対応の分類として、最も適切なものはどれか。

正解:エ

各選択肢の解説

  1. アリスク回避

    誤り。リスク回避は、リスクの原因になる活動そのものをやめる対応です。 この企業はサーバを使う業務をやめておらず、置き場所を分けただけなので、 回避にはあたりません。

  2. イリスク保有

    誤り。リスク保有は、リスクを把握したうえで特に手を打たずに受け入れる対応です。 この企業は拠点を分けるという手を打っているので、受け入れて何もしない保有とは 正反対です。

  3. ウリスク移転

    誤り。リスク移転は、保険への加入や業務の外部委託によって、損害の負担を他者に 移す対応です。どちらもリスク共有に含まれるため紛らわしいですが、この企業は 自社のサーバを自社で分けて置いており、他者に負担を移していません。

  4. エリスク分散

    正解。資産を複数の場所に分けて置き、一か所が被災しても被害が全体に及ばない ようにするのがリスク分散です。シラバスではリスク移転とともにリスク共有に 含まれます。

理解を深めるために

卵を一つのかごに盛らない

卵を全部一つのかごに入れていると、そのかごを落としたときに全部割れます。 二つのかごに分けておけば、片方を落としても半分は残ります。リスク分散はこの発想です。 サーバやデータを一か所に集めていると、その場所の災害や停電がそのまま全業務の停止に つながります。

なぜ「共有」に含まれるのか

シラバスでは、リスク共有の中身としてリスク移転とリスク分散が並んでいます。

  • リスク移転:保険や外部委託で、損害の負担を他者に移す
  • リスク分散:資産や業務を複数に分けて、一度に受ける損害を小さくする

どちらも「一か所・一者に損害が集中しないようにする」という点で共通しています。 移転は負担を他者へ、分散は負担を複数の場所へ散らす、と覚えると区別できます。

混同しやすいものとの違い

対応 この場面での姿
リスク共有(リスク分散) サーバを2拠点に分けて置く
リスク共有(リスク移転) 地震保険に入る、運用をデータセンター事業者に委託する
リスク回避 そのサーバを使う業務自体をやめる
リスク保有 被災したらそのとき考えると決め、何もしない

試験では「分けて配置する」「複数の拠点に」という言葉があれば分散、 「保険」「委託」があれば移転と見分けます。

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