問題 30★★☆

ある会社の製品紹介サイトで、推測された管理者パスワードによって第三者に ログインされ、ページを書き換えられた。サイトは個人情報を扱っておらず、 ウイルスも見つかっていない。この事案をIPAに届け出る制度として最も適切なものはどれか。

正解:ア

各選択肢の解説

  1. アコンピュータ不正アクセス届出制度

    正解。他人のID・パスワードを使って権限なくシステムに入り、ページを改ざん した事案です。不正アクセスの被害を届け出るこの制度が当てはまります。

  2. イコンピュータウイルス届出制度

    誤り。同じくIPAが受け付ける届出ですが、対象はウイルスを発見したり感染 したりした事案です。この事例ではウイルスは見つかっておらず、起きたのは パスワードを使った侵入なので、不正アクセスの側で届け出ます。

  3. ウソフトウェア製品等の脆弱性関連情報の届出

    誤り。これは製品やWebサイトの弱点を見つけた人が、悪用される前に知らせる ための届出です。被害を受けたことの届出ではありません。弱点の発見の話か、 侵入された被害の話かで見分けます。

  4. エ個人情報保護委員会への漏えい等の報告

    誤り。個人データの漏えいなどが起きた場合に、個人情報保護法に基づいて 行う報告です。このサイトは個人情報を扱っていないため条件に当てはまらず、 届出先もIPAではありません。

理解を深めるために

「何が起きたか」で届出の窓口が分かれる

IPAには、性格の違う届出の窓口がいくつかあります。 入口を選ぶ手がかりは「何が起きたか」です。今回は、推測されたパスワードで 第三者がログインし、ページを書き換えた事案です。権限のない者がシステムに入った のですから、コンピュータ不正アクセス届出制度に当たります。

不正アクセス届出制度の中身

  • 根拠は経済産業省(当時の通商産業省)の告示であるコンピュータ不正アクセス対策基準
  • 届出先は独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
  • 目的は被害の実態を把握し、同じような被害の発生を防ぐこと
  • 攻撃が未遂に終わった場合も、届出への協力が求められている

ウイルス届出制度と受付の窓口はどちらもIPAで、根拠となる告示だけが別です。 だからこそ「侵入された」のか「ウイルスが見つかった」のかで区別する必要があります。

混同しやすいものとの違い

届出・報告 何が起きたときか 届出先
コンピュータ不正アクセス届出制度 権限なくシステムに侵入された IPA
コンピュータウイルス届出制度 ウイルスを発見した・感染した IPA
脆弱性関連情報の届出 製品やサイトの弱点を見つけた IPA
個人データの漏えい等の報告 個人データが漏えいした 個人情報保護委員会

試験では、事例の中に「ID・パスワード」「侵入」「ウイルス」「弱点の発見」の どれがあるかを探すと、届け出る制度を選び分けられます。

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